祥伝社文庫<br> 泣いたらアカンで通天閣

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祥伝社文庫
泣いたらアカンで通天閣

  • 著者名:坂井希久子
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 祥伝社(2018/01発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784396341329

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内容説明

〈おとうちゃん、おおきに、ありがとお。うっとうしいほど、愛してくれて……〉大阪・新世界のどん詰まりに店を構えるラーメン屋「味(み)よし」。亡き妻から店を引き継いだ店主のゲンコは、商売に身を入れず遊蕩三昧、かつて評判だったラーメンの味もガタ落ちで、閑古鳥が鳴いている。OLをしながら店を支えるしっかり者の一人娘センコは頭を抱える毎日だ。そのうえ、最近、ぼんやりしてきた店番のおばあやんも気にかかる。そんなある日、この町を嫌って東京に出て行ったセンコの幼馴染、質屋の息子カメヤがひょっこり帰って来た……。痴話喧嘩も色恋沙汰もみんな筒抜けのご近所さん。浪速のシンボル・通天閣が見下ろす下町商店街でデコボコ父娘が繰りひろげる、鬱陶しいけどあったかい、抱腹と感涙のとびっきりの人情物語。TVドラマ化、舞台化もされた評判作、待望の電子化!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

210
大阪の地元の人しか通らないような商店街の話!とにかくドタバタでハチャメチャ(笑)だけど、義理と人情いっぱいで家族の絆と愛情いっぱいで楽しく読めた。ゲンコは許容範囲だけど、スルメの母ちゃんに伯母さんは、許せないというか好きになれないな。カメヤは、ボーッとしてるけど、渋いしかっこいいわ。これ読んだ後、鶏ガラベースのラーメンがすごく食べたくなります。2019/05/28

相田うえお

124
★★★★☆20046【泣いたらアカンで通天閣 (坂井 希久子さん)】まず、本を開くと五年二組三好千子ちゃんの作文があります。とてもいい感じの作文なんです。それだけで満足なのですが、さらに原稿マス目に特別フォントで雰囲気バッチリ。作品の舞台は御察しの通り大阪。なんだか人情味あふれてて、これまた とてもいい感じの話なんです。ラーメン店を営む父(オヤジと言った方が合う)と結婚適齢期になった娘の千子、それにうすらぼけになった婆(ばあやん)の3人世帯(母親は交通事故で他界)。周りの人達も大阪〜って感じ。面白かった〜2020/04/22

まさきち

113
通天閣あたりを舞台にしたあったかい人情話。と思いきや、主人公の千子は上司と不倫をしてるわ、その男の子供を身ごもるわ、さらに上司と別れた後に付き合った幼馴染とでき婚するわ、父親との複雑な関係が明らかになるわでなかなかに波乱万丈なお話でした。でもやっぱり最初の印象通り、あたたかいお話でした。2021/08/17

みかん🍊

109
大阪新世界のどん詰まりでラーメン屋を営む父親ゲンコとおばあやんと三人暮らしのしっかり者のセンコと近所の人々、先日読んだ神楽坂が舞台の作品もそうだが下町の人情やお節介や鬱陶しいけど温かな繋がりは東京も大阪も同じだ、ただし大阪はかなり泥臭いそれでもたとえ他人でも関わった人の事はほっておけない、ドタバタで愛情いっぱいの物語、しかしあの東京の不倫上司は許せやん!センコにはこれからもずっと幸せになって欲しいものです。2017/04/07

Shinji

105
出だしは小説版「じゃりン子チエ」かな!?だったけど... ネグレクトに不倫て結構ディープな話だよね。それでも後ろめたさを感じさせないのは、センコやゲンコたちの純大阪的やりとりのおかげ。センコのダメダメな行き先も、スルメの道の無さも、結局は皆んなでごちゃまぜ。その中で笑い飛ばしてもケンカをしていても溢れてくるのは、うっとおしい程の優しさと人情。家族というものはどんな形でも出来るという最高のお手本に涙しました! 「情」という文字が心に青って書くのなら、私はこの先ずっと青い気持ちのままでいたいです。良作でした!2016/11/01

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