内容説明
亡霊も涙すると評判の琵琶法師・芳一。足利義詮の前で弾き語りを始めるや、尼の霊が出現、義詮が姿を消す。親友を人質に取られた芳一は、義詮を探すよう命じられるが、事件の裏には日の本を揺るがす《北条文書》の存在があった。いつしか芳一は文書をめぐる陰謀にまきこまれ……。幻想シリーズ著者がおくる痛快歴史ファンタジー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamatoshiuruhashi
44
琵琶法師の芳一は「耳なし芳一」と違って目が見える。どころか一端のワルの端くれ。ところが琵琶を引くと鬼神も泣くのか必ず妖が出てくる。足利尊氏、二代将軍となるべき義詮、その異母兄、橘三位時世…。プロットはなかなかすごいのだが、妙に話が絡んでわかりにくい。深読みしすぎなのか、読解力がないのか。どちらにしても自分には不向きだったということで作者のせいにしないでおこう。2021/08/12
たぬ
20
☆3.5 堀川さん2冊目。室町初期が舞台。名うての琵琶法師・芳一(※耳あり)のキャラはわりと好き。絶妙に親しみやすい>ウザいになってる。歌詠みがド下手な大殿も可愛げがあっていいな。義詮と直冬の絡みはもっと掘り下げてほしかった。2020/11/03
nekoさん
9
幻想シリーズなどでおなじみの筆者。本作は舞台が苦手な室町時代。時代背景の理解がついて行かず楽しめ無かった。2022/08/06
PAO
6
「私本太平記」でもおなじみの面々、足利将軍の一族や敵方のいまいちピリッとしないとぼけた所がなんとも嫌いではないので楽しく読めました。将軍尊氏は片岡球子さんの面構シリーズも思い浮かべて読みました。鎌倉の東勝寺跡の「高時腹切りやぐら」には何回か行ったことがありますがやはり湿っぽく不気味な場所だったことを思い出します。2018/02/18
ふぉま
6
ちょっと作風が変わったかな? 巻き込まれ型の破天荒で憎めない主人公、芳一が意図せず結果として色々なものを救う話。大殿と桜太丸が空気過ぎて勿体ない……。2018/02/16