新潮選書<br> 地名の謎を解く―隠された「日本の古層」―(新潮選書)

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新潮選書
地名の謎を解く―隠された「日本の古層」―(新潮選書)

  • 著者名:伊東ひとみ【著】
  • 価格 ¥1,144(本体¥1,040)
  • 特価 ¥800(本体¥728)
  • 新潮社(2018/01発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106038129

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内容説明

太古の時代から、「地名」は風土や原初的な神話世界と強く結びついていた。古代につながる難読地名から平成の市町村合併まで、土地の名前には日本人の心性や自然観、人間の営為を知るための鍵が“暗号”のように埋め込まれている。柳田國男や谷川健一など先人の研究に導かれながら、その歴史的変遷と秘められた意味に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

naginoha

45
野暮用にて地名を調べる必要が生じ図書館から借りた。借りてから気づいたが、何と再読。 読んだら興味深い本だけど、今回の野暮用にはあまり参考にならず。以下記録。「はた」前読と同様。2020/09/30

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

27
▼地名の由来についての「考え方」を考察しつつ、各地の地名を分析している。▼日本語の起源の謎、上代日本語、DNAから見た日本列島の人々…こういった事柄にまで思いを致しつつ、地名形成の歴史について考えている。▼記紀編纂以前の昔から畏れの対象とされてきたアニミズム的な神々と人々との往還から形作られた心性が、地名に染み込んでいると著者は語る。▼この本が示す考え方をもとに、身近な地名に保存された「先人の記憶」について考えを巡らせてみると、案外、正しい由来にたどり着くことができるかもわからない。 2021/11/05

雲をみるひと

23
主に縄文人の語彙と現在の地名の関係を考察した内容。記紀の解説や古代の漢字の置き換え、明治期の市町村合併といった地名変遷の影響などが丁寧に書かれていてわかりやすい。巻末の地名の分類表もよい。良本だと思う。2021/05/09

bapaksejahtera

10
誰もが関心を持つ「地名」だが、定着した地名でさえ案外近い過去に時の権力や行政の都合で改変された事実が知らされる。近時は自治体や住民によるキラキラネームに目眩ましをされる。それらを排除して古層に行き着くとしても、混沌とした世界に迷うほかはない。著者は地形に関する古くからの語彙を例に上げ、その多様な地方差を示す。表題とは裏腹に真の古層は極めて多層多様な世界である。本書も地名本の例にもれず、体系的というよりも散文的な叙述にならざるを得ない。しかし問題の周辺に横たわる様々なバイアスの提示には成功していると思う。2020/11/04

ムーミン2号

9
タイトルと内容とは一致していない。副題の「隠された「日本の古層」」の方が内容をわりと示している。要するに「地名」のルーツを探るには<隠された>「日本の古層」にまで辿っていかないとちょいと難しいかな、ということなのだ。しかし「古層」はどのあたりを指すのかは、本書によれば縄文時代ということになる。まだ文字がなかった時代だ。従って、文字が残されている文献から探っていくことが必要で、例えば「枕詞」などを参照していかなければ・・・というところで実は終わっていて、それは今後に任されているようだ。2021/12/02

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