内容説明
大田区の町工場が独自開発のソリで五輪出場をめざす「下町ボブスレー」プロジェクト。映画「クール・ランニング」で有名なジャマイカ代表の採用で、平昌(ピョンチャン)五輪でのメダル獲得の可能性も出てきた。前代未聞のドラマを一冊に凝縮。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
幹事検定1級
23
平昌オリンピックを前に下町ボブスレーのその後が気になり手に取った一冊。ものづくりの熱い思いが伝わってきますし、世界の壁が厚いのも伝わってきます。残念ながら日本代表の出場はなりませんが、下町ボブスレーに乗ったジャマイカ代表の姿は是非来月のオリンピックで拝見したいですね。ジャマイカ代表は下町ボブスレーを採用するか暗雲が立ち込めているニュースが今週ありましたが、下町ボブスレーとのこれまでの絆を大切にしてくれると信じています。(図書館本)2018/01/26
C-biscuit
12
図書館で借りる。ピョンチャン五輪でも話題になった、下町ボブスレーの話である。五輪前の本なので、夢のある終わり方であるが、現実を知っていると残念な気もする。この本には、レギュレーションに対する姿勢や審判員の裁量など対策も書かれており、純粋に下町の技術屋の技量や文化圏の違う競技というのを感じることができる。法的な契約についても大手の商社がバックアップしており、納得感はあった。残念な結果になったが、分業化され過ぎた日本の産業を考えさせられた。この本ではないが、ラトビアのソリは数名の零細企業で作られているらしい。2018/05/17
田中峰和
5
平昌五輪でジャマイカは下町ボブスレーを使用しなかった。本書の副題「ジャマイカ代表とかなえる夢」は実現しなかったのだ。五輪出場資格も取れない日本チームであるが、彼らが選んだソリも今回ジャマイカが採用したラトビアのBTC社製とは皮肉な巡りあわせ。走行テストで2秒も差が出れば仕方ないが、それ以上に乗り手の共感力を得られなかったことがあげられる。いくら無料提供されても遅くて乗り心地の悪いソリでは、選手も拒否する。町工場の有志を集めた美談は立派でも結果が伴わなければ仕方ない。細貝が訴訟に言及するのはみっともない。2018/03/14
りょ
3
物凄い笑顔の表紙だけどジャマイカとすったもんだなかったっけ?と思いながら読み始めました。読み終わってオリンピック前に出版された本だと知る。下町ボブスレープロジェクトは、皆本業の『合間』にやっている。オリンピックに自分達の作ったボブスレーを走らせると一生懸命なのはわかるが、いくら技術力があっても専門で集中してやっている人には叶わないのかなと感じた。マーケティングの為とはいいつつオリンピックには走らせたい。二つかなえるのはなかなか難しいだろう。日本に練習の場が無くなった今ソリ作りはもっと難しくなるのではないか2018/09/02
りっちー
1
下町ボブスレーを応援したい人も、批判したい人も、まずは読みましょう。2018/02/25