内容説明
燃え殻さん絶賛! 元カノ青春小説。
永遠だと思った日常は、今の僕には眩しくてもう見えない。
どこか自分の作品と似た匂いを感じました――燃え殻さん
お前はひどい奴だよ。でも、歌うしかないんだよ、彼女のことを。
売れないギターデュオ・ネクストマンデイのひとり、野崎周一郎は、相方がこの業界から去り、覚束ない日々を送っていた。そんなある日、偶然居合わせた居酒屋で、人気ミュージシャン・黒沢と飲むことになる。その場で、説教をされ、号泣した野崎だったが、翌日、何事もなかったように黒沢から飲みの誘いを受ける。以降、野崎は、気が付けば頻繁に黒沢と飲むようになった。だが、元カノとの中途半端な交際を指摘されたことをきっかけに、野崎と黒沢は連絡が途絶えてしまう。それから、長い時間が流れた――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
99
最初は思っていたのと違いちょっと退屈だったが、だんだん売れないミュージシャン野崎とロックの大物黒沢との関係が面白くなってくる、黒沢に飲み誘われ酔いが回るとつい失言それに対する説教が延々続くなのに何故か気に入られ週3で飲む仲がずっと続く、芸能界にはこんな不思議な先輩後輩関係が多いのかな、主人公が猫を飼ってはいるが猫の話はあまり出てこない、黒沢が誰のイメージかなと思いながらロックの大物で自由奔放話が面白いってなかなか浮かばなかった。2018/01/25
ぽろん
37
独りよがりな売れないミュージシャンが大物ロッカーと過ごした日々。元カノとの中途半端な関係。後悔しても、時間は戻らないけど、その日々は、作品となって歌に表れる。猫の話もそのうちに宜しくお願いします。2017/12/16
R
21
あるミュージシャンの人生を少し長く描いた小説でした。友情の物語でもあり、男女の関係を描いた話でもあり、バカな語りでもありといった内容で、男子高校生の修学旅行がずっと続いているかのような不思議な関係の男二人を中心に話が進みます。説教めいた内容も多くて、少し鼻白むところもあるけど、それが飲み会説教のリアルでもあるなと思いつつ、その時の決め台詞「ちょっと待ちなよ、百万年早いよ」というのが、なんか癖になったりして、気づいたら楽しんで読めてた小説でした。2018/02/09
小梅さん。
13
え、猫の話は? ほとんど出てこないんですが。 野崎は身勝手で好きになれないし。 黒沢はどうして野崎をそんなに気に入ったのか。 黒沢は面白いし、「襲撃ごっこ」には大爆笑。いいぞー。 麻由子のことは切なかった。幸せになってほしかったのに。 松久さんは好きな作家さんなので次に期待。2018/02/22
hiromura
12
初読み作家さん。売れないミュージシャンの主人公が、大物ミュージシャンに飲みに誘われ、いじられる。しつこい、とも思ったが、後半は感動し涙した。別れは突然訪れる、後悔しないように、目をそらさず、好きなものには向き合いたい。2018/02/19