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内容説明
2017年10月の衆議院選挙で争点となった改憲。しかし政権与党が提示する、憲法九条に自衛隊を付記する加憲案をめぐって、国民、メディアの間で、その狙いや問題点に関する議論はどれほど深まっただろうか。自衛隊を付記しようという加憲案と付記を許さない護憲派。護憲派が従来の立場からどんなに批判を展開しても、改憲派と護憲派の争いの焦点が、自衛隊を認めるかどうかにあると国民の目に映るとすれば、圧倒的多数が自衛隊に共感を持っている今、護憲派は見放されるのではないか。だとしたら、護憲派はどんな論点を提示できるのか――。著者が深い危機感からたどりついた「改憲的護憲論」を世に問う一冊。【目次】はじめに/第一章 護憲派とはどういう人のことか/第二章 「戦争」と「平和」は対義語なのか/第三章 共産党は憲法・防衛論の矛盾を克服できるか/終章 護憲による矛盾は護憲派が引き受ける/補論 自衛隊の違憲・合憲論を乗り越える/おわりに
目次
はじめに
第一章 護憲派とはどういう人のことか
第二章 「戦争」と「平和」は対義語なのか
第三章 共産党は憲法・防衛論の矛盾を克服できるか
終章 護憲による矛盾は護憲派が引き受ける
補論 自衛隊の違憲・合憲論を乗り越える
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
那由田 忠
20
いまや国民の大半が現実的に自衛隊を認め、侵略が起ったときに自衛隊抜きに自衛することは無理でしょう、というきわめて常識的な観点から、自衛隊を認めるという意味で「改憲的」だ。しかし、それは自衛隊を明記するという、いろいろな意味で危険な試みを防ぐためだ、という意味で護憲論だというわけ。共産党員らしく、かっては安保政策の立案部署にも勤めていて、大会決定を読み違えて自己批判を要求されて辞めてしまったのだ。この人の議論は現実的でありつつ、とても刺激的でいいね。2019/03/23
K.C.
4
日本共産党の専従職員だった著者によるもの。以前、筆坂秀世氏の「日本共産党」を読んだときに触れられた点の「張本人」だと、読み進めて気づいた。自らを護憲派としつつ、護憲論者のいわば思考停止的な発想を鋭く斬るもの。ただ、「おわりに」で自ら触れているように、改憲・護憲が100対0でどちらかが優れているわけではなく、55対45という表現は的を射た感を共有した。論点整理として、改憲派・護憲派とも読む価値あり。2018/08/17
WaterDragon
3
・九条第二項への自衛隊明記の安倍改憲論 ・自衛隊そのものへの国民の支持率の高さ ・専守防衛への支持。 ・自衛隊が海外で戦争に加担する違憲性 ・護憲派。憲法九条を守ること(自衛隊=違憲)と国民の命を守ること(自衛隊による専守防衛)の矛盾 ・共産党の〝自衛隊〟にたいする位置付けの歴史的変移。 ・自衛隊について、共産党としては、違憲の立場。しかし、連合政権ができて政権に参加した場合、例えば志位委員長が防衛大臣に就いた場合、政権内においては、合憲の立場(2017年10月総選挙時ニコ生での志位委員長の発言から)。2018/03/22
Eddie
2
ちょっとリベラル寄りで極端な改憲派にも護憲派にも近寄りたくない当方にとっては、理解できる部分が多かったこの本。 憲法改正を1対1の争いとする今の状況では永遠にまとまらないでしょうね。2019/02/20
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