内容説明
生涯現役、積極的に生きるための道しるべ。
2017年7月18日に105歳と9か月で亡くなられた著者の日野原重明先生。100歳を越えてなお、「積極的に生きる喜び」にあふれる生涯現役の奥義をつづった『いのちの使いかた』が新版として文庫化されました。
だれかの役に立つということは、自分という存在そのものが生かされるということ。いのちという時間の最上の使いかたを、日野原先生が数多の経験と出会いを通して学んできたことを余すことなく教えてくれます。
年齢にかかわらず前向きに生きるための姿勢を提唱し、次世代に平和といのちの大切さを伝えていくことを使命とされた日野原先生。その活動と心境には、チャレンジングに生きる人生への向き合い方と幸せ感を持って生きるための知恵にあふれています。
「人生は失敗ばかり、後悔ばかり、という人ほどいのちの使いかたがあるのです」「やろうと思うだけでは、やらないことと同じです。行動こそが勝負です」「予期せぬ災難に見舞われることが不幸なのではなく、そのときに、希望を見失ってしまうことが不幸なのです」――人生を変える希望のメッセージが心にしみわたり、生きる意味に気づかされる珠玉の一冊です。
※この作品は過去に単行本として配信されていた『いのちの使いかた』 の文庫版となります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン
29
まさに「いのちの使い方」。自分の命、自分という人間をいかに何かのために使うか。そういう意識をもって生きていくか。「求められる求められる勇気」「本当のリーダーシップのありかた」を読んで、自らの甘さを感じると共に、「今、ここ」から意識を変えたいと思いました。2021/09/18
友蔵
16
下手な自己啓発本や心の持ち方関係の本を何冊も読むより、こういう本を読んだ方が遥かにいいと思う。100年からなる人生経験を元に語られる言葉は深くて温かい。2018/06/04
てくてく
9
日野原先生が亡くなってしまったのだと思わされるのは、スタッフのコメントが書き加えられていること。体が弱く、医師になることについても難しさを感じた時期があったこと、宗教的なものへの理解、患者に寄り添う医療の追求など、日野原先生の感じ方や考え方が胸にしみるようだった。あとがきの小林凛さんの文章も魅力的。2017/12/21
Masaki Iguchi
3
日野原先生のことばは、ロマンチックで温かい。いのちは自分に与えられた時間であり、人のためにそれを使えるのが大人になるということ。巻末の解説を、当時10代だった詩人が書いているのもいい。2021/11/19
らぴす
3
105歳まで生き抜いた日野原先生の自伝的な一冊。自伝と言っても何を成したかというよりも、これから何をやりたいのか、どういう信念でこれまで生きてきたのかが書かれた部分が大半。いくつになっても挑戦できる。やれることはある。与えられたいのちをどう使うのか。ペイフォワードの気持ちで助け合いの輪をつなげていく。ともすれば、偽善にも見えそうなその言葉の一つ一つが心に迫るのは、それが心からの言葉だと伝わるからなのだろう。誰かのために命を使う。意識したいものだ2018/01/09