内容説明
小さな子供と大きな犬が遊んでいるのを見るのがこわい。自分以外の全員は実は……という状況がこわい。「よそんち」の不思議なルールがこわい。赤ちゃんを手渡されると、何をするかわからない自分がこわい……。日常の中でふと覚える違和感、現実の中に時折そっと顔を覗かせる「ズレ」、隣にいる人のちょっと笑える言動。それをつきつめていくと、思わぬ答えが導き出されていく。こわいから惹かれる、こわいからつい見てしまう。ただ、その裏にあるものを知った時、もう今まで通りではいられない!? ユーモア満載で可笑しいのに、笑った後でその可笑しさの意味に気がついたとき、ふと背筋が寒くなる。そんな42の瞬間を集めた、笑いと恐怖が紙一重で同居するエッセイ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
❁かな❁
169
日常の中のちょっとしたズレや、ふとゾッとしてしまうような出来事をまとめたエッセイ集!穂村弘さんの作品を読むのは19作目。今作は今までのエッセイとは少しコンセプトが違う為いつも程クスクス笑う感じではなく(もちろん、ほむほむなので笑ってしまうのもいくつもありますが・笑)夜寝る前に読んだら怖い〜って思ったお話や確かに怖いよねってお話があったりしました。最初、表紙を触り何これ?ってビックリしました(笑)装丁もスピンもとても凝っています!中の紙質も上質で挿絵も個性的♪いろんなことにびくびくしているほむほむが可愛い♡2016/08/09
mocha
117
「怖さ」にまつわるあれこれ。そう、それ!っと大きく頷いてしまうことばかり。今まで誰にも言わずにいたのに、おんなじ事思ってる人がいたんだという安堵感もあり、自分がかなり怖がりなことを再確認した。でも、私は怖がりなことを知られるのも怖くて、強がってしまうことがしばしばある。チキンハートをこれでもかとさらけ出す穂村氏はプロの「弱がり」だな。2016/10/19
ケイ
111
考えてみれば、ゾッとして鳥肌が立つことは私はあまりない。穂村さんのゾッとすることで共感できたのは赤ちゃんと大きな犬の組み合わせだけだった。しかしそれもゾッとはするが鳥肌は立たない。ドキドキするのだ。自分の場合は、怖い時には胸の鼓動が激しくなるのであり、鳥肌はほぼ寒い時だけだなと、気付きがあった。な~んか、肩透かし。2019/12/28
Emperor
102
穂村さんのエッセイはちびちび読むのが好きなので、毎日寝る前に少しずつ読んでいました。とても面白かったのですが、たまにゾクッとする話も出てきて、しばらく眠れなくなったこともありました。油断してると挿画にも不意打ち食らいます。日中明るい所でお読みください。2017/06/30
グラコロ
100
このひとのユーモラスなトホホ感が好きなのに、今回は怖い。選者をつとめる新聞に送られてきた背筋がゾワゾワする短歌とか、知人や友人のゾッとするようなエピソードが、実はこのひとの創作だったら嫌だなあ。本の装丁も表紙が粟立っているし、紐の変わりに三本の糸が挟まっていて、髪の毛みたいでぎょっとしてしまった。恐ろしい本である。グラコロ堂〈人生で影響を受けた100冊〉 https://bookmeter.com/users/626279/bookcases/115521732017/06/29
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