創元推理文庫<br> アルバトロスは羽ばたかない

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創元推理文庫
アルバトロスは羽ばたかない

  • 著者名:七河迦南【著】
  • 価格 ¥896(本体¥815)
  • 東京創元社(2017/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488428129

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内容説明

海を望む街に建つ児童養護施設・七海学園に勤めて三年目となる保育士の北沢春菜は、毎日多忙な仕事に追われつつも、学園の日常に起きるささやかながら不可思議な事件の解明に励んでいた。そんな慌ただしくも幸せな日々に、学園の少年少女が通う高校の文化祭の日に起きた、校舎屋上からの転落事件が影を落とす。警察の見解通り、これは単なる不慮の事故なのか? だが、この件に先立つ春から晩秋にかけて春菜が奔走した、学園の子どもたちに関わる四つの事件に、意外な真相に繋がる重要な手がかりが隠されていた――鮎川哲也賞受賞作『七つの海を照らす星』に続く清新な本格ミステリ。/解説=千街晶之

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

189
図書館の新刊コーナーでみつけて読みました。七河迦南、初読です。社会派青春ミステリ、400P超、一気読みです。深刻な舞台設定の割には、爽やかな読後感です。アルバトロスはゴルフでは凄いのに、日本語に訳すとマヌケなのは何故でしょうか?機会をみつけて、著者の他作品も読んでみたいと思います。2018/01/10

しんたろー

174
読友さん絶賛のシリーズ2作目…緻密に考えられたトリックに唸ったし、切なく健気な青春ドラマの側面も素晴らしく、ミステリ好きなら読むべき傑作と言える。本作は独立しているように思える4つの短編と、別の大きな事件が絡み合っている構成なのがニクイ!1作目を下敷きにしている部分もあるので、続けて読まないと凄さが伝わらないのが難点だが、上下巻と思って読んで欲しい作品。太陽のような春菜、その友人で月のような佳音、凄い洞察力と包容力の海王という主要3人は勿論、少年少女や同僚たち等のキャラ立ても巧い。他作品も必ず読みたい♪2018/02/14

セウテス

86
【七海学園シリーズ】第2弾。本作は前作から上下巻の様に、読むのが正解だと思う。たいへん綿密な計算のもと、作り込まれた物語なのは今回も変わらない。ただ私がシリーズ作品を好むのは、主要キャラがきちんとイメージされて、目の前で演じる舞台を観ている様に感じるからだ。その意味でこの仕掛けは驚きを味わえなくて、たいへんに残念であったが、伏線や物語の反転部分が幾つも連なる作りは本当に凄い。謎を解くと人間的な感情が溢れてくる、こんな展開も前作以上の面白さである。描かれる様々な言葉に、思わず人生の大切さを感じる事だと思う。2021/08/12

さばかん

70
良い話だなぁ、悲しい話だなぁ、では終わらない、これはミステリなのだ。     短編を連作した長編ミステリ。凄まじい読み応え。     ガツンと頭をトンカチで打たれたような衝撃。         でも……だけど……しかし……、またいつもの日常の七海学園の日々を読むことができるのか……、切実な問題である。2018/03/15

いちろく

69
七海学園シリーズの2作目、文庫版で再読。季節を舞台にした独特な連作短編集。思い出補正と思われてもよい。参加した読書会でこのシリーズを知り手に取ったのは、4年前の今頃。実際に読みその内容に驚嘆して、読書会って色々な本や読書家さんを知るキッカケになる場所、と改めて感じた事をよく覚えている。そして、それが今の私の本関係の活動に繋がっている。1冊の本やシリーズモノの作品が人の運命を変える事は確かにある。私にとって七海学園シリーズはそんな作品だ。今回の再読時も改めてそう感じた。前作を未読の人は、是非そちらから。2017/12/05

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