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内容説明
「日本音楽は世界のなかで孤立した特殊な音楽ではない……」。わらべうたから芸術音楽、はたまた世界各地の音を訪ね求めた民族音楽学者が、日本の音の世界へと誘う。解説=中川真
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
俊介
15
雅楽から民謡、童謡まで、日本の伝統音楽について論じた良書だ。著者は、日本だけでなく世界の民族音楽などにも造詣が深く、世界的視点から俯瞰できるのも良い。各章すべて1960、70年代に書かれたものなので当然時代の距離は感じるが、著者の考察は驚くほど現代にも当てはまる。例えば、現代を生きる我々が伝統音楽に対してどう向き合うべきなのか?など、多くのヒントが散りばめられている。また現代の音楽理論による伝統音楽の分析も面白い。民謡や童謡などに現れる日本独特の音階にも普遍的構造があるようだ。つまり、特殊の中にある普遍。2021/10/09
こんがら童子
1
音楽に国境はない、とよく聞く。これを読みながら、それって本当なのだろうか、と疑問に思った。 そういう日本人は箏や尺八の音楽を聴いても、同じことを言えるのか。三味線は割と聴きやすいので、 そういえる可能性はなくはないだろうが、雅楽を聞いて違和感を感じるようだと、日本人なのに 一番身近であるはずの日本の音楽に「境」を持つことになり、音楽に国境はないという発言は もっとも説得力がなくなる。もっといろいろ感じたけれども、一番根本的なところではこんなことを この本を読みながら感じた。2010/01/14
ラッテ
1
読みやすい。日本音楽の解説書。歴史などをざっと追うのに便利です。2009/08/28
刈谷
0
音楽と聞くと構えてしまう。楽譜を読めとか演奏しろとか歌えとか言われそうだから。 でもこの書籍はそんなこと言わない。 日本の伝統音楽は、滅びそうなのではなく、今まで脈々と伝えられており、世界的に見るとそのような伝統音楽は姿を変えてしまっていたり消滅したりしていることが多いという。そのような中で現代音楽や西洋音楽と伝統を守りつつ並行して存在している事実を知ることが出来た。 お祭囃子や雅楽が聞こえると、なぜか心の芯に響いてきませんか?2017/10/17
Nolita
0
日本の音楽をジャンル毎に分析されており、それぞれの細かい特徴を歴史や民族と紐づけて書かれているところが非常におもしろかった。小泉先生らしい深い考察がすばらしかった。
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