内容説明
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ベンヤミンをはじめ、二十世紀の歴史を生き切った人びとの言葉へ、詩人が旅した記録を集成。それぞれの場所、それぞれの風景の声に耳を澄まし、二十一世紀への宿題となったパトリオティズムの行方を確かめる備忘録。
目次
失われた記憶を求めて(海辺の墓地
テレジーンへの道
百塔の街から ほか)
無言の肖像(フラナリー・オコナーの記憶
アイオワの小さな町から
汝、故郷に帰れず ほか)
書かれざる歴史(シンガポール・ブルース
一九三九年のフーガ
ある詩人の墓碑銘1 スペインの小さな村 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
28
実によくこの著者は動いている。様々な場所に赴き、そこにおいて事物を観察し、手垢の付いた言葉に頼らず自分の実感を信じて何かを捉えようとしている、という印象を抱く。だからこそアウシュヴィッツやベンヤミンを語る言葉が「浮足立つ」ことはなく、こちらを優しく包み込むように響くのだろう。分厚い本なので読むのにそれなりに骨が折れたが、読んでよかったと思った。まだ読めていない作家(フラナリー・オコナーなど)への足がかりになるし、あるいはベンヤミンを読み返し自分が読み飛ばしていたものを拾いたいとも思う。実に沁みる1冊と思う2022/09/07
地中海
1
紀行文。文章が綺麗だと思ったら、著者は詩人だった。読んでいくうちに、影響を受けた文学者や詩人たち(海外)のお墓や縁の地を巡礼する旅をしていることがわかる。著者は1939生まれ。憧れた人たちの足跡を追うと、自然に戦争の爪跡を辿る旅になる。レニングラードでアフマートワのお墓を探す章が好き。後、スペイン市民戦争とスペインの風土をベースに、パトリオティズムについて説明しているのも印象的。2019/04/15
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