内容説明
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作品の言葉を同時代の習俗や言葉の世界に解き放ち、そこから作品のなかに隠されているコンテクストを掘りおこしていく-。鮮やかに読みかえられる一葉とその作品世界。
目次
閨秀の時代
下田歌子
一葉日記覚え書
一葉の転機-『暗夜』の意味するもの
『大つごもり』の構造
『にごりえ』の世界
『にごりえ』断想
十三夜の月
子どもたちの時間-『たけくらべ』試論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gen Kato
1
樋口一葉はことばの中にどんな思いや人生を埋めたのか。あまりにも短い生涯、多くはないテキストだからこそ、その「謎解き」はいっそう興味深い。それにしても、つくづく文芸評論とは、評論家自身を描きだすものなのですね。2015/09/01
なぎ
1
たけくらべを読んでこの本を読みたくなった 明治のハイカラな時代 一葉は金策の為に苦労し 恋人とも引き裂かれ文学に打ち込んだ 一葉の早すぎる死他の作品も読んでみたい2015/04/27
今野ぽた
0
読んだのは『前田愛著作集3』だけど見当たらないので。2014/05/30
ヤマニシ
0
「一葉の『たけくらべ』は、私たちにとって二度と繰返すことのできない子どもの時間が封じ込められている物語である。」(p268)2023/01/23
katashin86
0
一葉の生きていた明治の時代から、彼女の日記、そして代表作たる「大つごもり」「にごりえ」「十三夜」「たけくらべ」の解題。彼女が生きた本郷を散歩しながら読みつつ、広くて深いテキスト分析から一葉の作品世界を鮮やかに感じることができた。2021/05/08