内容説明
最新の研究成果を盛り込んだ決定版
都会的、エレガント、手先が器用、涙もろい……。
無数の証言から浮かび上がる、史上最大のカリスマの素顔。
物腰が優雅でスマート、この上なく男前。計算が得意で経済に明るく実務能力も高い。人目をはばからず涙を流し、人の好き嫌いが激しく、神経がこまやかでストレスに悩まされる……。徳川将軍から園の芸妓まであらゆる人々の証言を読み込み、西郷をめぐる七つの謎を解きながら“大西郷”の実態を活写。数々の新視角を世に問うてきたトップランナーによる、誰にも書けなかった西郷論!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
寺(いつも上品でごめんね)
68
2017年11月11日現在、読メでは著者名もページ数も表紙も表示されていないが、今年ミネルヴァ日本評伝選で大著『西郷隆盛』を上梓した歴史学者・家近良樹が書いたNHK出版新書の新刊である。面白かった!。伝記ではない。西郷の実像に迫るヒューマンインタレスト本である。NHKが出した大河関連本ではあるが、西郷の悪い面もしっかりと書かれており、具体例と分析で実像が浮かんでくる。私はこういう本が大好きである。些細なエピソードで死んだ人が性格と共に長所と短所もある等身大の人間として甦ってくる思いである。お薦めしたい。2017/11/11
鉄之助
54
人間・西郷どんの、多面性が資料に裏付けられ、整理され、すっきり入ってくる。2度目の島流し(沖永良部)で性格が変わり、韜晦するように。ある意味、慎重で本当の心の内を明かさないようになった、のは頷ける。多くの書籍を故郷から送らせ、読書三昧。島の子供たちに、勉強も教えた。「日本一の愛されキャラ」はどのように、形成されたかも興味深かった。2018/05/22
AICHAN
44
メルカリ本。都会的でエレガント? 西郷どんの新しい見方に最初はのけぞったが、よく読んでみると「なるほど」だった。西郷どん像が変わった。2021/03/16
Kentaro
41
坂本龍馬などの西郷評価は極めて高い。それに対し、大久保の評価は低い。これは、おそらく、龍馬らが、西郷には「生身」の人間味を感じたのに対し、大久保には、そのような「生身」の人間としての親しみと魅力を感じなかったからだ。すくなくとも、龍馬らは、大久保に対しては、慈愛ぶかい(愛の心に包まれた)人間だと見なしていなかったことは間違いない。 西郷の人気がさらに上昇したのは、大久保の存在があったからだ。大久保が冷徹な策略家であり、権力への異常なまでの執着の持ち主だと見なされたからこそ、西郷が引き立てられた面がある。2020/04/03
skunk_c
30
最近西郷隆盛の大部な評伝をものした著者のスピンオフ。書ききれなかったことなどを中心に、いくつかのトピックに仕立ててある。新聞の書評で興味を持ったが読みやすく、無類の犬好きの話など内容も面白かった。また、島津久光を高く評価するなど、いわゆる一般論とは異なる視点は刺激的。著者の作品は徳川慶喜のものも面白かったが、歴史上の人物を英雄視したり偶像化せず、清濁併せ持つ人物として描く姿勢と、周辺にいた人物を脇役として描きながら主人公を語らせる手法が、ここでも上手く機能していると思った。最近類書が多いがこれは当たり。2017/12/06
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