日本経済新聞出版<br> あなたはアベノミクスで幸せになれるか?

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日本経済新聞出版
あなたはアベノミクスで幸せになれるか?

  • 著者名:市川眞一【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 日経BP(2017/11発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784532357559

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内容説明

行き着く先はインフレタックスという究極の増税策! ?
総選挙を経て、再び安倍内閣に託したこの国の経済。
その処方箋が間違っているとすれば、最後にツケを払うのは、われわれ国民なのかもしれない。

◆異次元緩和は間違った処方箋
5年目に入った「アベノミクス」だが、デフレ脱却には至っていない。それは、アベノミクスの目標及び処方箋が間違っているからではないか? 実は、金融政策依存は、政治的には非常に都合がよい。極論すれば、日銀が物価目標を明示しマネーの供給量を増やすだけで、政治は何もしなくてよいからだ。しかし人口減・高齢化が進む社会では、経済規模は必然的に萎まざるを得ない。量的・質的緩和では、本当の日本経済の構造問題に対処することは不可能なのである。

◆このままでは金融資産がどんどん目減りする!
人口減対策と雇用制度改革を避けるアベノミクスは、実は意図せざる究極の増税策、すなわち「インフレタックス」である。そして、その潜在的な納税者は、金融資産を保有する企業や高齢者なのだ。
異次元緩和で膨れ上がる日銀の資産と増え続ける国家債務は、いずれ国債の価値下落を通じ日本経済をインフレに導く。その時、国家債務の実質負担は収縮する一方で、企業や国民が持つ金融資産の価値は目減りする。実は、戦前、高橋是清は、世界恐慌からの脱却を図るに当たり、日銀による国債保有を悪性インフレの原因になるとして許さなかった。アベノミクスを高橋財政と同一視し肯定するのは、全くの間違いなのである。
本書は、こうした視点をベースに日本経済の近未来を分析、蓋然性のあるシナリオを提示。インフレタックスが現実となれば、高齢者や企業は蓄積した金融資産の購買力を失い、中若年層は、親もしくは祖父母世代の経済力に依存できなくなる。そうしたリスクに備えるうえで、読者に知っておいてほしい知識を提供する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tacacuro

1
著者の問題意識は、アベノミクスとは幸運の影に隠れて「金融政策以外は、実は何もしてこなかったのではないだろうか」。経済の新陳代謝を促し、人口減少・高齢化を減少させると同時に、将来のリスクを抑制するための提案は、非正規雇用の廃止と整理解雇要件の明確化・法制化、働く外国人の受入れ拡大、医療制度改革、金融政策の出口戦略、消費税の引上げなど。特に、アベノミクスと高橋財政との比較は参考になった。2018/01/08

ぐりペンギン

0
アベノミクスを戦前の高橋是清と並べて語る御仁が稀にいるが、そもそもの思想や設計が真逆なのだということが読んでいるとよくわかる。2018/02/24

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