内容説明
人見知りの新人女性監督と人間嫌いな脚本家。連続ドラマを撮影中の二人にせまる邪な闇と謎。かぶった者を乱心させるという鬼面、盗まれた呪いの人毛かつら、一瞬にして眼前から消えた祭り――。名女優や片腕の男たちも巻き込み、虚構と真実の境界線で二人が辿りついた秘密とは? 京都の四季が彩る謎が、あなたの目を惑わせる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
momi
40
「相棒」の脚本家が小説デビュー作!!新人女性監督と人間嫌いな脚本家…。この二人を中心にミステリーが描きたかったのか…それとも…ホラーが描きたかったのか…。綺麗な言葉で表現してるあたりは…京都の街並み…京都の四季を感じられるが…とても読みづらく伝わりにくいと思う。映像化すると伝わりにくいところが見えてくるのかもしれないが…。2017/08/09
Akihiko @ VL
38
岩下悠子さん初読。人気ドラマ『相棒』の脚本を手掛けた経験のある方との触れ込みだったので、第2の太田愛さんを期待したのだが…。脚本ではなく小説ということを過度に意識しているのか、文章の美しさに気を配り過ぎている感が否めない。そっちに力を割いているせいで、折角のドラマティックな展開がぼんやりとした印象になってしまっていた。面白くないわけではなかったので、本来の実力を内に閉じ込めていたかの様な惜しさがあった。2018/02/09
rosetta
23
何年も前に読んだ『漣の王国』が良かったので読みたい本のリストに入れていたデビュー作をやっと。太秦のスタジオを中心に京都の街を舞台に、若手女性テレビ監督を主人公にした連作。端正で浪漫的な文体が読んでいるだけで詩のように心地よい。ワンシーズンのミステリードラマを時間軸に若手の脚本家と反目しあい乍も気になり、お互い相手を泣かせてみたいと言う子供じみた意地の張り合い。ベテラン脚本家と大物女優も絡み一つの出来事に夫々の解釈が広がる所がミステリっぽい。最終話では脚本家が語り手になり全ての謎解きがなされる2022/04/25
たんぽぽ
17
期待が大きすぎたかな。 古都の闇、虚実の境を漂う感じ…不思議な雰囲気の作品なんだけど、ちょっとやりすぎの感もあり、作品に没頭できない。 撮影所の雰囲気や会話には昭和っぽさを感じる。2017/11/21
tomtom
9
なんか不思議な話だった。文章はきれい。2021/05/10