新潮文庫<br> 女たちの避難所(新潮文庫)

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新潮文庫
女たちの避難所(新潮文庫)

  • 著者名:垣谷美雨【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 新潮社(2017/12発売)
  • GWに本を読もう!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101269528

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内容説明

九死に一生を得た福子は津波から助けた少年と、乳飲み子を抱えた遠乃は舅や義兄と、息子とはぐれたシングルマザーの渚は一人、避難所へ向かった。だがそこは、“絆”を盾に段ボールの仕切りも使わせない監視社会。男尊女卑が蔓延(はびこ)り、美しい遠乃は好奇の目の中、授乳もままならなかった。やがて虐げられた女たちは静かに怒り、立ち上がる。憤りで読む手が止まらぬ衝撃の震災小説。『避難所』改題。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

564
読み出したら手が止まらなかった。東北大震災の避難所風景とその後を女性の視点から描いた作品。地震と津波をくぐり抜けた情景のリアル、避難所で繰り広げられる理不尽のかずかず。作中でさえ「東京ではあり得ない」という声があったが、なによりもプライバシーを重んじるアメリカ暮らしに慣れたわたしにはハラワタ煮えることの連続であった。特に福子さんのバカ夫と、遠乃ちゃんのクソ舅には心底◯んで欲しかったわ。ラスト急展開(実際にはこんなにコトはうまく運ばないかと)だったが、3人(プラス2人)の未来に幸あれ、と祈らずにいられない。2019/08/27

三代目 びあだいまおう

338
テーマは重く、女性であるが故の痛み苦しみ、我慢が綴られ、理不尽さに憤りを禁じ得ない!でも怒られるかも知れないが、読み終わりスカッと感に満たされる!東北を襲った未曾有の大震災、主人公は年代異なる3人の女性。紡がれるのは震災当日の悲惨な体験と、命を繋ぐ避難所での過酷な毎日!そして、女性に纏わりつくやりきれない現状。著者は本作の為に様々情報収集したらしくリアリティーを感じます。東北の方言も懐かしい。『どんなに苦しくとも、辛くとも、いつからだって人生やり直せるよ!』と、強き日本の女性が贈るエールストーリー‼️🙇2019/05/12

rico

139
当時「悪い話」があまり聞こえてこないことに、少し違和感を感じてはいた。冷静に考えれば、あれだけ多くの人が厳しい環境で生活していたわけで、色々なことが起こらないわけはない。あの頃は、現実に対峙するだけの気力が社会になかったのだろうけど。物語は3人の女性が新たなスタートを切るところで終わる。でも実際には望まない方向に人生が変わった人や、歩き始められなかった人の方が多いのではないか。このような物語を通じて、色々なことが少しづつ表に出てくることは歓迎したいけど、やはり辛い。でも向き合わなければいけないんだよね。2017/07/12

じいじ

115
3.11.テレビに釘付けで観た東北大震災の悪夢を思い起こしながら読みました。あの日、お尻を突き上げる激しい揺れで、ただ事でない地震の大きさを感じました。あの凄まじい津波に立ち向かった、女たちの精神力と怒りのエネルギー、そして奇跡の生還を果たした生命力に胸が詰まりました。人の命は尊いのですが、願わくは生還をしてほしくなかった輩も〇人かいました。またしても、著者・垣谷さんの綿密な取材力に脱帽します。2019/11/18

fwhd8325

113
小説でフィクションの形をとっているけれど、限りなくノンフィクションに近い作品だと思います。女たちのとあるように、当事者でなければ気がつかないことがたくさんあります。閉塞的な地域で、これだけの被害が起きるとこうなるのかという現実は、本当に厳しいです。絆という表現が、いかにも薄っぺらな印象に感じます。2018/11/25

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