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内容説明
神なき時代、人間のエゴと欲望は肥大化し、それは私たちの生きづらさを引き起こしている。国家・資本・宗教を切り口に、物質世界のなかで精神生活の重要性を説くシュタイナー人智学の第一人者高橋巖と、キリスト教神学と現代社会を取り結ぶ著作活動をつづける佐藤優が、世界のあり方を問い直す。「見える世界」と「見えない世界」の結びつきに光をあて、いま、ここに生きる意味を探る一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおにし
19
対談だからすらすら読めるが内容は深く、さっと1回読んだだけでは理解できたとは思えない。本書はシュタイナーの権威である高橋さんの人智学講義というよりは、佐藤さんによる神学入門となっている。佐藤さんのキリスト教における善と悪の関係についてや、フィリアという愛(日本語では友愛か?)の話が特に印象に残った。また、対談の中では高橋さんから佐藤さんへのリスペクトを随所に感じられた。昭和3年生まれの高橋さんだが、最近の本もよく読んでおられるし、発言の内容もとても若いと思う。2017/12/29
みち
18
①なぜ私達は生きているのか②キリスト教と人智学について③見えるものと見えないものをどうとらえるか。について考えていく。佐藤さんの知識が炸裂で、勉強になりました。「あの日」「絶歌」を悪を実感できるテキスト。って、捉え方がなんか凄いですよね。佐藤さんには是非クリスチャン向けのQ&A本を作って欲しいです!2019/06/05
funuu
10
「なぜ私たちは生きているのか」人生の目的に対する疑問は無限といってよいほどにしばしば提出されてきているが、 ついぞ満足できるような答えが与えられたことはない。 また、そのような答えはおそらく決して許されないものなのだろう。生きることの意味と価値について問いかけるようになると、 我々は狂ってしまう。 なにしろ意味も価値も客観的に実在するものではないのだから。 by フロイト2020/03/08
まさや
7
なんだか、不思議な話でした。物質世界に浸されている私には雲を掴むような感じです。2022/11/07
Z
7
面白い対談だった。シュタイナーについて対して知らずに何となくばかにしてたが、それを専門とする高橋さんの真摯な姿勢に驚かされた。資本主義と宗教に関する対話がメインといっていいと思うが、両テーマに関しては佐藤さんが単独で内容の濃い本を出しているので、この本で何か新しい知見などはあまりないが 専門分野の被らない二人の対話を純粋にたどる過程を楽しめた。2017/01/25