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内容説明
放送作家、作詞家、タレント、エッセイストなど、多彩な活躍で放送・芸能史に名を残す永六輔。最も身近にいた新聞記者が「旅する坊主」の実像を多面的に描く決定的評伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nishiyan
6
取材をきっかけに長く交流のあった著者による永六輔氏の評伝。永氏は200冊を超えるという多作であったものの、自身のことは断片的に語るだけで自伝を遺していなかった。この評伝は放送作家、ラジオパーソナリティー、作詞家、作家などの多方面で活躍した永氏の思想や行動原理などを理解する上で必読の書であるといえる。「永六輔語録」は各章の内容を振り返ることができ、在りし日の姿が目に浮かぶ。最後の「読書案内」は、これから永氏の作品を味わいたい人にとって有益なものだろう。好著である。2017/11/28
agtk
2
永六輔さんの評伝。丁寧に取材されて書かれている。永さんの本を読んだりラジオを聴いたりしていたのは1970年代の終わりごろから1980年代だったので、今回永さんの生涯を知ることができてよかった。永さんの行動の源は旅での人との出会いと戦争体験。「上を向いて歩こう」や「見上げてごらん夜の星を」は永さんたちの思い以上に人々の心に刻まれている。戦争体験を語り継いできた仲間も黒柳徹子さんだけになってしまった。黒柳さんには長生きして欲しい。巻末の読書案内はうれしい。読みたい本がたくさんある。CDも欲しい。2019/04/29
Hatsumi Sakoda
2
戦後、米軍の占領下にある時にはなんの圧力もなく放送されていた番組が、占領が終わった途端に圧力がかかり潰されたという話、そして後年、番組の内容を嫌って圧力をかけた人物の名前、なかなか興味深い。沖縄の話も然り。時代を旅したという副題がうなずける。2018/02/05
Noriko S
1
LiSA(麻酔の雑誌)で紹介されていた本。実際に活躍しているところをあまり見ていないので実感がないが、昭和初期のラジオ、テレビの発展に寄与した人と理解した。しかし、「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」「いい湯だな」の作詞家だったとは!戦争体験を語り継ぐと言うことは本当に大事なことだ。マスメディアについても著者が述べている箇所あり。法政大学藤代先生についても書かれてある。意外なところでつながっている・・・・。2018/04/19