龍馬の「八策」 - 維新の核心を解き明かす

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龍馬の「八策」 - 維新の核心を解き明かす

  • 著者名:松浦光修
  • 価格 ¥950(本体¥864)
  • PHP研究所(2017/12発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569832678

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内容説明

その「志」はどこから生まれ、日本をどう変えたのか? 『竜馬がゆく』が描けなかった実像! 坂本龍馬は、これまでいわれてきたよりも、もっと賢明で、もっと深みのある「志士」だった。そして、そのような龍馬をつくったものこそ、欧米の議会制度などをいち早く伝えていた驚くべき日本の知的伝統や、国学の合理主義、さらに「天皇の下での平等」という発想を基にした日本的民主主義であった。本書では坂本龍馬を「思想史」的に辿り、龍馬や志士たちが何を考えていたのか、龍馬に影響を与えた思想はどのようなものだったか、そして、その考えが明治維新後の日本にいかなる影響を及ぼしたのかに迫る。幕末の日本人は、いかに議会制度などの知識を吸収し、いかにそれを日本において実現させようとしたのか。土佐、薩摩、長州などの志士たちは何をめざし、いかに動いたのか。そこに龍馬はいかに関わったのか。維新への大きな流れの原動力や舞台裏が、当時書かれた文章の“わかりやすい現代語”を通して解き明かされていくのは圧巻である。明治維新と坂本龍馬への通念を鮮やかに覆す驚愕の書。 ●第一章:二つの「八策」 ●第二章:「薩土盟約」のゆくえ ●第三章:天皇と将軍の“立場” ●第四章:天皇と土佐の人々 ●第五章:神々・皇室・龍馬 ●第六章:欧米の「議会」というもの ●第七章:海舟・小楠・一翁 ●第八章:戦争と龍馬 ●付章:「王政復古」から「立憲君主制」へ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

63
面白かった。皇學館大学教授による右寄りの坂本龍馬論。こう書くと偏向している様に思われよう。しかし割と穏当で、幕末の志士や明治の政治家を理解する上で現在無視されがちな「尊皇」に焦点を当てた思想史でもある。先日読んだ町田明広『攘夷の幕末史』と併せて読むと、忘れられていた幕末の姿が浮かぶ思いである。龍馬を近代的な人物に描く事が多い昨今だが(酷いものはホリエモンの様に描く)、龍馬とてあの頃の武士。尊皇家で攘夷家で戦闘も辞さず国学的教養のある侍だという事を現代人は忘れている。右翼の源流の一人である事は否めない。2018/05/10

ポニョ駅長

2
坂本龍馬を語るうえで有名な「船中八策」ではなく、大政奉還後の指針を示した「新政府綱領八策」に焦点を当て、彼の実像に迫った一冊。 尊王家としての龍馬、土佐藩士としての龍馬、四境戦争に参戦した軍人龍馬といった、あまり語られることのなかった彼の新たな一面が浮かび上がっています。 龍馬が戊辰戦争に立ち会っていたらどう歴史が動いていたか、気になります。2017/01/23

Shin Ogasawara

2
2016年読んだ本の中でも最高の本。小説やドラマで歪曲された龍馬の本質部分がこの本でスッキリ分かる。 人が、公の意識を持つ時は、 古今東西「人を越えた存在」を仮定するもの。 龍馬も、他の幕末の志士と同じで尊皇思想が、大きなバックボーンになっていることがよく分かった。 もし、本居宣長が現代の「選挙権」を説明したらどうなるか? 「日本の政治は、そもそもアマテラス大神から天皇に委任されたものであり、その天皇がすべての国民に政治を委任することによって、今の私たちの一人ひとりの選挙権がある。」2017/01/04

みこ

1
読み終えようかというタイミングで龍馬の新たな手紙が見つかったとニュースで騒いでいるが、この本を読んでいる限り龍馬が新国家に経済通の由利公正を招きたかったことはそんなに驚く事ではない。シバニスト(私の造語)である私にとって少々耳の痛い話もあったが、歴史学の大物さえも洗脳してしまう司馬の筆力がそれだけ凄かったということにしておこうか。 取り敢えず岩倉たちが時の帝を駒程度にしか考えてなかったという史観は私の頭から消え去った。2017/01/15

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