講談社学術文庫<br> 書簡詩

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講談社学術文庫
書簡詩

  • ISBN:9784062924580

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内容説明

ラテン文学黄金期を支えた詩人クイントゥス・ホラーティウス・フラックス(前65-前8年)の代表作、文庫では初となる全訳決定版が完成。後世に連なる伝統を創始した「韻文による書簡」という形式を確立するとともに、『詩論(アルス・ポエティカ)』の名で独立した著作としても読み継がれてきた部分を含む不朽の名著が、名手による清新な日本語で甦る。西欧文化の源流に燦然と輝く古典を今こそ読む!

目次

第一巻
第一歌 マエケーナース宛
第二歌 ロッリウス宛
第三歌 フロールス宛
第四歌 アルビウス宛
第五歌 トルクワートゥス宛
第六歌 ヌミーキウス宛
第七歌 マエケーナース宛
第八歌 ムーサ宛
第九歌 ティベリウス宛
第一〇歌 フスクス宛
第一一歌 ブッラーティウス宛
第一二歌 イッキウス宛
第一三歌 ウィンニウス宛
第一四歌 農場管理人宛
第一五歌 ウァーラ宛
第一六歌 クインクティウス宛
第一七歌 スカエウァ宛
第一八歌 ロッリウス宛
第一九歌 マエケーナース宛
第二〇歌 詩集に
第二巻
第一歌 アウグストゥス宛
第二歌 フロールス宛
第三歌 ピーソー家の人々宛[『詩論』]
付 録
訳者解説

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅてふぁん

38
ラテン文学黄金期を支えた詩人ホラーティウスの代表作。何の背景も知らずに興味本位で手に取ってみたけれど、名宛人への書簡だけではなく、テーマが詩作と哲学だったりと難しかったので深く考えずにとりあえず読み切った。第二巻の第三歌『詩論』は解説にあるとおり「へそ曲がり」感が出ていたので読んでいて楽しかった。2023/05/06

刳森伸一

5
全体は2部構成になっていて、各部で形式や内容が異なる。第1部は、教訓を相手に伝えるものが多い。内容的には華奢を慎み知的に生きろというストア的。第2部は詩論が多く、個人的にはこちらの方が面白かった。特に「長大な作品では寝てしまうことも許される」というようなリアリストとしての側面がいい。2018/04/28

無能なガラス屋

3
「私は田舎暮らしが、おまえは都会暮らしが幸せだと言う。他人の境遇を愛する者は、当然、自分の境遇を憎む。どちらも愚か者だ。場所に責任はないのに、不当に非難しているのだから。罪があるのは魂だ。決して自己を脱却できないのだから。」-p702020/10/31

Hotspur

3
モンテーニュの延長。本書は有名な『詩論』が含まれる。ローマ詩の邦訳の味読は難しい。syllabic や metrical の手がかりが何もないので。ただ、小プリニウスやユウェナーリスと併せるとなんとなくミクロのローマの生活が浮かび上がってくるようにも思われる。2020/01/12

M

3
ダンテの神曲で風刺詩歌の代名詞を持つホラティウスだが、読み進めていくと箴言というより純粋に生の自由を愛する精神から発せられた言葉が多く、こういう生き方をしたいという原点を思い返すことができた。 「期待と心配、恐れと怒りが交錯する毎日、そのどれも明けるたびにこれが最後の日と思えるなら、望外の時間はうれしいおまけとなるでしょう。」 「個人の境遇を愛する者は、当然、自分の境遇を憎む。どちらも愚か者だ。場所に責任はないのに、不当に非難しているのだから。罪があるのは魂だ。決して自己を脱却できないのだから。」2019/06/10

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