内容説明
佐藤愛子さんも激賞、圧倒の離婚私小説!
《離婚後、ずっと自分で五十枚の原稿を書いていた。これが世に出なければ死んでも死にきれないと思った。「神様、この原稿を書き上げる力を下さい」と神頼みしながら書いた。(中略)今回神頼みするにあたり、「わたしは空手で、大事なお願い事は致しません。原稿が書けるのなら今までの名前は捨てます」と誓ったので今後は、鈴木マキコで書いていきます》(小学館文庫「逆襲、にっぽんの明るい奥さま」あとがきより)
さわベス2017文庫編1位に輝いた「逆襲、にっぽんの明るい奥さま」の著者・夏石鈴子がそのペンネームを捨て、全身全霊をかけて自身の離婚のすべてを描いた圧倒の私小説。
連載中、あの佐藤愛子さんが思わず筆を執り著者の才能を激賞。「別れたいのに別れられない」女性、必読。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みなだ
14
ご自分の結婚生活から離婚、その後迄、赤裸々にお気持ち、状況を書かれていました。元夫は、監督さんとしては素晴らしいかもしれませんが、どうしようもない男で、実父母もとんでもない人だと思いました。でも、そこに作者の愛を深く感じました。私なら出来ない!そんな風に何度も思いました。タイトル「おめでたい女」とは、到底思えません。家族愛を感じる作品でした。2018/05/13
みなず
7
一気読み。著者の感情が絞りだされ、文字になっている。蓄積された澱を、身体中の穴という穴から出したせいか、濾過されて、すごく透明。改行なしの1ページに、声の出ない叫びが聞こえる。でも『第4話』は、豊子が淹れた、おいしいお茶みたい。“葉っぱが開くところを見て、湯呑みに注いだら、もう一度急須に戻して、最後に蓋をして淹れる”やり方・・・初版第一刷発行日は、『あなた』の命日だった。2018/10/28
sawa
6
映画監督との結婚、離婚、そして死。 文章が独特で、だけど癖になる。 私は豊子の気持ちは全然理解できない。どうして何度もお金を取られて我慢できるのか。別れた後もお骨をひきとったりお墓をローンで買ったり…全く理解できない。 きっと、すごく好きで尊敬していたのだろうな、とは思う。2018/04/15
niyaco
5
あれだけお金を遣われても、また稼げる力がすごいと思ってしまった。「金は出せと言われて出した方が負け」出した側の心情なぞまるで考えたこともないんでしょうね。才能があっても人としてろくでなしという見本のようは人ですが、計り知れない魅力も備わっているんだろうな。豊子さん、最後まで面倒見て偉いな。同じ女性として尊敬します。2019/07/28
ぴょんたん
5
読んでいて心がひりひりしました。 どんなに酷い思いをさせられても、惹き付けられて離れられなくてどうしようもなく好きだったんだなぁ。 途中で涙がこぼれそうになりましたが、最後には痛かった心も解放されて、穏やかに読み終えることができました。 家族に深く理解してもらい愛されていてとてもしあわせだったことを、元夫はちゃんと気づけていたんだろうなって思います。2017/12/20
-
- 電子書籍
- メンズクラブ 2024年11月号
-
- 電子書籍
- ログイン武林【タテヨミ】第132話 p…
-
- 電子書籍
- 孤独なバージンロード【分冊】 7巻 ハ…
-
- 電子書籍
- 伯爵家の秘密【分冊】 12巻 ハーレク…
-
- 電子書籍
- 上達やくそくBOOK 写真のことが全…