内容説明
昭和16年12月、真珠湾攻撃の直後、空母「蒼龍」に着艦したパイロット榊原大尉が不可解な死を遂げた。彼の友人である加多瀬大尉は、未亡人となった志津子の依頼を受け、榊原の死の真相を追い始めるが--
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
76
2013/9/26 Amazonより届く。 2015/8/14〜9/3 3年半ぶりの奥泉作品。 ううん、あとがきにもあったが、良いように読めば非常に重層的で奥の深い作品である。が、私には今一つ魅力が良くわからなかった。何が謎であるのか、がイマイチぼけていて、また多層性がありすぎて、ポイントがぼけてしまっているように感じた。読みが浅かったのかな。 しかし、長い!2015/09/03
Bugsy Malone
74
960ページというぶ厚さで思わず手に取り購入。戦時中が舞台の単なるミステリーかと思いきや、読み進めるうちに様相は変わって行き、何度もページを行きつ戻りつ。壮大な仕掛けに惑わされ読了後は「う~ん」と唸ってしまった。初読みの著者さんであっのだけれど、これは他の小説も読んでみたいと思わされる程の面白さでした。2021/10/10
ちょこまーぶる
73
読後は「う~ん」と唸っしまうぐらいの重さ(内容が)の一冊でした。ページ数が900ページを超える大作なので、通勤電車だけの読書では1.5か月もかかってしまいましたよ。読み応えがありましたね。真珠湾攻撃から始まる服毒死ミステリから始まる壮大な世界に没入していつの間にか抜け出せなくなっていました。その真相を探り始めからの新たな謎との出会いが更に深い闇の中に導かれた思いがします。戦時中は真相を明らかにされていない様々な裏の取引や悪事そして謎の死というものが横行していた時代だったんだろうと思いましたね。2019/02/15
goro@the_booby
53
初の奥泉光でした。何とも言えない物語、まさしく「グランド」で怒涛の1000頁弱。謎解きミステリーかSFか戦争ものかなどのラベルを貼るのもおこがましいほど重層的に彩られた読書好きなら分かってもらえるだろう物語。これから奥泉作品を追っていくしかないわ~楽しみだわ~好きだわ~。脳内では範子は浜辺美波の一択でした。2024/02/28
とも
35
読み応えたっぷり。読了までに軽く1ヶ月かかっちゃいました。遅読を自負する自分にはお腹いっぱいの一冊。毎晩お酒を舐めながらチビチビと頁を読み進める至極の時間を共にさせてもらいました。内容は重く時に「ん?」と思い頁を行ったり来たりしながら読ませてもらいましたが「何かすごいの読んじゃった」が正直な感想。 こんな感想しか書けない自分が情けない… 再読したいけど再読には中々勇気がいるな。2022/06/06
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