京都の壁

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京都の壁

  • 著者名:養老孟司
  • 価格 ¥799(本体¥727)
  • PHP研究所(2017/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569838229

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内容説明

千年の都・京都にはいくつかの壁が存在する。言葉の壁、老舗の壁、地形の壁、京料理の壁、京都人の壁、文化の壁……良くも悪くも京都らしさ、日本らしさを体現したこれらの壁の正体は? 【目次より】●第1章 城郭のない街……日本人の「うち」と「そと」意識 ●第2章 京都人のいけず……「ぶぶ漬けでも」は都市伝説か? ●第3章 「美人」東西物語……江戸の侍文化と京の町衆文化 ●第4章 都市論と京都……古都になるには千年かかる? ●第5章 私の好きな京都……木屋町の思い出 ●第6章 京都、東京、大阪――新三都物語……住むなら京都がいちばん! ●第7章 京都は日本文化の中心か?……祇園祭は文化財の宝庫 ●第8章 共通言語と地方……言葉こそ文化である ●第9章 京都とサブカルチャー……世界がマンガを必要としている ●第10章 京都と自然……鴨川と方丈記

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もんらっしぇ

56
京都本ももう10冊目。高名な「壁」シリーズの類書?「京都の壁」をあの養老孟司さんが解説しているのに興味を惹かれ手に。京都を語る記述がメインですが博識故か関係のない話題も多く結構自由気ままに話が展開するエッセイ本。「京都国際マンガミュージアム」の初代館長として月いちで京都を訪れておられた様子。鎌倉ご出身の養老氏、他地域との視点の違いがあって面白いわけですが、タイトルからは京都の「よそ者嫌い」を糾弾する内容かと思ったらさにあらず結構京都を持ち上げている?解剖学者としての視点や幅広い知見から語られている印象。2021/05/16

けぴ

42
京都国際漫画ミュージアム、養老孟司さんが館長を務めているとは知りませんでした。[高橋留美子作品が好きだそう]その縁から著者なりの京都考察がなされる。京都の壁という書名ですが内容は京都びいき。学生や教育関係者に優しく、自然や文化も豊か。一見御断りは人と人のつながりを大切にする表れだそうです。京都の良さが強調されている。東大を定年前に辞めた養老さん、東京でよっぽどイヤなことがあったのかも?と勘ぐりたくなりました。2019/02/03

あきぽん

30
日本語は視覚優位の表意文字(漢字)と聴覚優位の表音文字(仮名)が混ざっているので、日本でマンガが発達するのは当然、の部分には目から鱗。だけど京都論としてはありきたりだった。京都はムラが高度に発達した町というけれど、京都に住む伯母は「京都も近所付き合いが希薄になり、全国どこでも手に入るようになったので土産物に苦労する」と言う。私は京都に住んだことがないので言える立場ではないけれど。あと、読メユーザーとしては嬉しい記述があった。「文化は受け手の感受性の良さが作り出す。」え、そんなこと周知!?2017/09/30

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

22
著名な養老孟司氏が自らの体験に基づいて、京都の有り様や特徴を分析し、それらを良いものとして評価しているエッセイである。著者は、京都御所や京都が城壁で囲まれていないことを指し、京都には物理的な壁はないが、その分「心の壁」が存在すると指摘する。そして、そのあたりのことと絡めつつ京言葉の特徴などを分析している。その分析は私はなるほどと感じるところがあった。しかし、京都の地理的特徴や文化について買いかぶりすぎと感じるほどに褒めちぎっているところには、関西人として若干違和感を抱いた。2019/08/03

活字スキー

21
『バカの壁』が400万部以上売れてしまったり、「なんとなく周囲に迎合してばかりではなく、自分なりに感じて考えて行動する事が大切」という講演の後に「で、具体的にどうすりゃいーんスか?」と無邪気な質問を浴びせられてきた養老センセの立場からすれば大衆相手に頑張って難しい話をしてもしゃーないわ、とお考えになるのも仕方がないのかも。非京都人による「いけずな京都あるある」は控えめで、全体の2/3くらいまでは正直かなり退屈だったのだが……。2017/07/25

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