内容説明
14歳の少女イーヴィーは、自由に生きる19歳のスザンヌに出会い、憧れた。やがてスザンヌたちのコミュニティで、束縛されない生き方を知った。だが、そこには誰も逆らえないカリスマがいて、殺人すら強制されるのだった。世界中が注目する新鋭の傑作長篇!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
126
思春期の女の子の物語と、マンソン事件との結び付きが弱いのが残念だ。スーザンたちを駆り立てるための狂信、妄執などがどうしても足りない。キャンプでの暮らしはもっと荒んでいたはずで、この作品は、ヒッピー時代に反抗期だった思春期の女の子の葛藤か、マンソンキャンプについてか、どちらかに特化すべきだったのだと感じた。終盤が唐突に思えたので、読んでいて衝撃をあまり受けなかった。事実は小説より奇なりであったろう。2018/01/28
藤月はな(灯れ松明の火)
94
チャールズ・マンソン事件をモチーフにした少女の痛みと孤独の物語。イーヴィの心境描写は「あの頃」の心を細やかに映し出していて素晴らしい。自分勝手な親たちへの反発とそれでも愛を期待する心。永遠に思える窮屈な生活への不満。性への理想と嫌悪感。自己を変えたくないと頑なになるも自分とは真逆(又は共感し、慰めてくれる)な他者に容易く、依存する癖。現実を見ないがための根拠のない全能感。そして理想の自分を送れる「未来」がいつまでもあると思い込む様はとても幼く、恥ずかしくも瑞々しい。だからこそ、後の彼女の孤独が突き刺さる2018/03/21
舞※しばらく平常通りではないかも泣
55
ある事件を元にした女の子を中心とした話。表紙のデザインはすごく好きだったし、持った感じの厚さも好きなんですが笑 中身は好きじゃなかったです。読んでも入り込みにくく、表現もあまり読み進みたいと思うものではなかったです。4分の1読んだあたりで、パラ読みしました。でも孤独を感じ、事件まで至るのには、やはり家庭環境が大きな要因としてあると感じました。離婚は自分らしくある1つの道と言いますが、子どもに与える影響は想像以上に大きいと思います。大きな傷や、喪失感を感じさせるかと。彼女の場合は友達関係もあったようですが。2019/02/01
ヘラジカ
42
予期せぬ衝撃。あらすじを素通りして読み始めたことと、表紙の絵がティーン向けの小説にありそうなことから、ここまで陰鬱でセンセーショナルな作品だとは思ってもみなかった。女の子の青春物語を想像していた分、あの展開あの着地点にはショックを受けざるを得ない。確かに過度に装飾的な文章やマンソン事件が、作品自体に活かしきれていたかどうか疑問に思う部分もある。しかし、デビュー作でここまでヘビーな小説を書き上げる作者の力が、相当なものであることは間違い無いだろう。(2017・74)2017/11/11
星落秋風五丈原
34
マンソン事件を下敷きにしたフィクション。両親の不和から家での居場所を失くしていた少女イヴィが魅力的な少女スーザンに出会って危険な世界に惹かれていく。デビュー作にしては確かにへヴィーですね。2017/12/08
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