内容説明
新鮮みのない毎日。人生の不感症。アラサ―OLの道子は、退屈な日々を過ごしていた。ときめきを求めていたある日、家に帰ると、部屋の壁に「穴」が!? そこから覗いていたのは隣人のイケメン男子手近くん。穴を空けたお詫びとして、彼が引っ越すまでの1週間、毎日顔を合わせて会話することを提案される。『あいさつ、おしゃべり、一緒にごはん』 三つのルールでつながる不思議なシェア生活がはじまってーー? 期間限定ときめきラブコメ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
59
不慮の事故でアパートの壁に穴が開き、思いがけず半同居生活を送る事になったOLの道子と隣人で職業不明のイケメン手近の不思議な一週間を描いた物語。「おかえりを言う、一日に一度は会話をする、毎日一緒に食事をする」という三箇条を立てた生活を送る中で、自分に自信が持てずにいた道子が、不思議な感性を持ち、彼女の愚痴や悩みに真摯に向き合ってくれる手近と過ごす日々に充実感を感じながら、自分は臆病者なんだと、自分で自分にレッテルを貼っていた事に気が付き、自分改革を始めると共に、彼の事を考えすぎて真っ赤になる姿が可愛かった。2017/11/08
なな
23
部屋の壁に顔ハメサイズの穴があいて隣人が見えたら普通に考えるとホラーな始まりですが、ラブコメ小説として楽しみました。ライトな雰囲気ですが、結構深く心を抉ってきます。サラッと読んでしまうのが勿体なく感じました。レッテルを貼ることなど日常で多々あるので考え直していきたいです。読了後は気分が上向きました。2020/03/14
よっしー
20
壁に穴が空いて隣室と繋がる。そんな非日常から始まった日常の物語。友達と楽しみ、仕事を頑張り、同僚にイラッとして、家でご飯を食べる。確かに一人で暮らしていると休みの日は一言も言葉を発しないなんてざらにありました。誰かと繋がってるって…大切なことなのですね。ほのぼのした気持ちでの読了です。2021/08/18
日奈月 侑子
15
軽い気持ちで何となく手に取って、「何か落ち着いた日常ものが読みたい」と思って軽い気持ちで読み始めたらとんでもなく自分に刺さる本でした。私も人間関係を答え合わせで考えてしまいがちなので、何か自分の中の凝り固まった部分を解されてる感じでした。道子の振舞い、多分私も近くに居たら「もっと怒ればいいのに」って思うんだろうけれど、私も似たような事をやって一人でうじうじしてるタイプなので、少し改めたい…。でもいざ自分の事になると怒り方や怒っていいのかが解らなくなるのも解ります。 疲れてる人に勧めたいなと思う一冊でした。2018/06/16
HANA
9
部屋が隣同士の男女の恋愛話。1週間しかない話ではあるけれど結構ゆるい感じで進んでいくので穏やかに読めた。こういう感じのは最近読めてなかったので久々な感じで結構良かった。2017/11/30