内容説明
望むことすら許されなかった、貴方との未来。7年後の悲劇が、止まってしまった二人の時を、ふたたび動かしはじめる……。
父の介護に明け暮れるタリアは、突然の訃報に驚いた。かつて将来を誓い合ったボウイの父親が何者かの凶弾に倒れたという。7年前、スコットランドの血を引く黒髪の恋人ボウイにプロポーズされ、タリアは幸せだった。だが時を同じくして父がアルツハイマーを発症していることが判明。タリアはこれからの介護の日々を思い、理由は告げぬまま断ったのだった。ボウイは町を去り、二人の仲は終わった。だが父親の死の謎を解くためにボウイが帰郷した今、愛する男性に別れを告げて以来止まっていたタリアの時間は、再び時を刻み始め……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
33
この作家さんは家族・夫婦愛をピュアに描くのでとてもお気に入りなのですが、今作は夫であり頼もしい父親である男性の殺害シーンから始まり、少々動揺してしまいました。立ち上がる妻(母親)は南部の閉鎖的な町で特権をかざしやりたい放題の一族出身なんですが、夫のダイイングメッセージはこの家族を示唆していて…といった流れです。主役は七年目の恋を成就させる男性だけでなく「家族のかたち」でした。様々な家族愛が描写される部分がよかったです。オカンかっこよかった!読み友さんの感想を読んで。2024/03/31
ゆう
27
10年ぶりの1話完結作品。なんかすごいな、ここ10年はずっと3部作だったってことかぁ。父親の介護に明け暮れるヒロイン・タリアと父親が何者かに銃殺されたのをきっかけに地元に戻ってきたヒーロー・ボウイの再会もの。うん、安心安定のシャロンサラ品質、早い段階の溺愛。だけど、ん?タリアがヒロインか?ボウイの母リーがヒロインなんじゃないのかコレ!って読んでて思ったのは私だけではないハズ。2017/11/14
Rin
15
再読) タイトル通りヒーローボウイとヒロインタリアの七年ぶりの再会。しかし、ボウイの父が突然殺される場面から始まるストーリーの主題は家族だといえる。突然夫を失うボウイ母の嘆きとボウイを筆頭とする五兄弟の結束、タリアの父との別れ、殺人犯と目される一族の異様さなど、血の繋がりだけでない「家族愛」を様々な角度から描き出す。読みながら何度涙を拭いたか。母は強し、だなぁ。2021/10/06
Miyuki_fsog
15
いつも読んでるロマ本とは少し違って… パパを失なったママの哀しみ、それを支える5人の息子たち…ティッシュが必要になるほど泣かせて頂きました(ToT) それにしても、心やさしく 長髪もステキでセクシーな息子が5人も居るなんて、ママが羨ましい(≧∇≦)❤2018/04/30
Ogicch
3
ヒーローの実家は、携帯もつながらない山の中の生活でインターネット環境をどう整えてたのか。専門の学校も出ている感じないのに、大金稼いでいるのが不思議でならない。住宅ローン2件も一括返済、肩代わりできるって大したお金持ちだと思うけど、生活環境はそんな感じしないし・・・なんかチグハグだったな~。 ヒロインはたった1人で親の介護を何年もやってたとは、大した根性のすわった人だと思う。幸せになってほしい。2017/12/07