あいまい生活

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あいまい生活

  • 著者名:深沢潮【著】
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • 徳間書店(2017/11発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198645076

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内容説明

明大前駅から徒歩18分の「ティラミスハウス」。その名にまったく似合わない古い木造長屋のシェアハウスの住人たちは、それぞれ事情を抱えていた。貧困、DV、生活保護、外国人実習制度――。運命に翻弄されながらも、ひっそりと息を詰め生きていく女性たち。持たざる者たちの本音と生きづらい現状が見えてくる問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えりこんぐ

75
女性専用のシェアハウスを舞台にした連鎖短編。「ティラミスハウス」なんて甘い名前なのに、貧困の末に流れ着くようなところだった。女性の貧困のケースを集めました!と言わんばかり。でもさくらは受給者だからというより、日頃の態度が問題だったのでは? 他人と住むのなら最低限の挨拶はしなきゃね。そして結局何の解決にもなっていなそうなラストだった。住人たちはこの後幸せになれるのかな。2018/09/06

J D

71
「乳房のくにで」と重なる。深沢潮さんらしいドキュメンタリー要素の強い女性の貧困に関する作品だった。章ごとに主人公は代わり、問題の深刻さが増していく。樹などは、まだ笑えるレベルだけど、さくらあたりから笑えない。とはいえ、小説だからここに登場した彼女たちのこれからの幸せを祈るのみ!沖縄に来て最初に読み終えた記念すべき作品。次は、笑える作品を読もう。2024/04/13

じょんじょん

55
老朽化した女性専用シェアハウス「ティラミスハウス「」に住む6人の女性のエピソード短編連作。NYから彼氏を追って帰国したわけあり女子が契約するところから始まりますが、ひとりひとり焦点が移るごとにその環境、生い立ちは悲惨なことがわかります。真面目に生きようとしているのに、自分以外の要因で落ちていく。どの話もハッピーエンドにはならなくて、シェアハウス自体が解体してしまうけれど、かすかな光はありました。著者は週刊誌のヘイトスピーチ記事に抗議して連載拒否したニュースで知った作家。社会派作品で勉強になりました。 2019/10/06

千穂

46
それぞれ事情を抱えた女性たちが、シェアハウスに住む。技能実習生として中国から来たウェイの話が一番辛かったな。生保だったり、DVだったり、現代の我が国の問題がこれでもかと続く。非合法シェアハウスを追い出された彼女からはこれからどう過ごすのか?その先も知りたいのだが。2018/06/27

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

43
都内の女性限定のシェアハウスで、貧困女子がテーマ。生活に困窮した6人の女性たち。這い上がろうとするもこれでもかと問題が起こり、少しずつ深刻な状況になっていく救いのない話でした。6人の目線で書かれる思いが、手に取るようにわかり重かったです。誰も救われないし、中国人の話には衝撃でした。こんな生活をしている人がいると思うといたたまれない気持ちになりました。その後がどうなったか、もっと知りたかったのでそこが残念です。2018/02/28

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