内容説明
最愛のママが、二〇一六年十一月七日、肝硬変、腎機能障害による多臓器不全で亡くなった。
亡くなったと言うよりは、死んでしまった。
死んでしまったと言うより、死なせてしまった。
いや、死なせてしまったと言うよりは………
私が殺した。
(「はじめに」より)
画面から消えていた11年間。女優・藤真利子の壮絶な記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きさらぎ
35
苦労して育ててくれた母親のことが大好きなのはわかるけど、医療関係者やヘルパーさんたちに対して、ちょいちょい上から目線なのが鼻についた。どうしても、純粋な介護のお話に思えなくて交遊自慢・コネ自慢のようにもとれる。だけど彼女なりに精いっぱいお母さまに尽くしていて、タイトルのようなことは全然ない。2018/04/22
いっちゃん
8
女優さんの本だったのか。知らなかった。介護を苦に母を殺したのかと思ったら、全然違った。このタイトルは違うと思う。ここまで実の母にしてあげられるだろうか。誰もが介護する機会がやってくるかもしれないのに、お金がないとできないこともたくさんあることを知らされる。将来が不安になる。この娘さんじゃなかったら、本当に殺してたかもしれないくらいに、壮絶な介護記録だった。2020/11/03
青木 蓮友
7
いやー、読み苦しかった。まんべんなく苦しかった。さすが非凡な人は違うなと思った、ふつう出せないですよこういう本は。このトンガリ切って激しく扱いづらい性質だからこその魅力、輝き。なんのかんのわたしも読み切れてしまったし、フジマリ劇場に魅了されたということだろう。しかしタイトル「ママを殺した」は、フジマリの超絶なる傲慢さと痛々しいほど健気な深い愛情をよく表していると思う。ラストあたりママさんが辛そうで涙が出てしまった、でも病院でよりも良かったんじゃないかな。どうかフジマリさん、カズちゃんとお幸せに。2018/02/15
おーね
7
題名がなんともセンセーショナル。でも、読んでいてそう思ってしまうくらい愛していたんだとも感じる。ものすごいエネルギーを持って取り組んだんだろうね。2018/01/23
むさみか
6
自分が殺したのではないか と思うほどに お母様を愛してらした もう少し 自分がお母様にとって 正しい道を選択できていればという 後悔を娘がもっていること 殺したという言葉は 愛していたと同義語なんだと思った2017/12/18