実業之日本社文庫<br> ルール

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実業之日本社文庫
ルール

  • 著者名:堂場瞬一
  • 価格 ¥687(本体¥625)
  • 実業之日本社(2017/11発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784408553870

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内容説明

オリンピック王者の犯した「罪」とは――金メダルの“闇”に新聞記者が迫る!! クロスカントリースキー選手・竜神真人が現役復帰した。二大会連続で五輪金メダルを獲得、「クロスカントリースキー」というマイナースポーツの地位を引き上げ、国民的英雄と崇められ、竜神は一度引退した。彼の評伝執筆に取り組む新聞記者で、旧友の杉本直樹は、復帰の真意を探って取材を重ねるうち、ある疑念を抱く。竜神は“致命的なルール違反”を犯したのではないか――。記者の使命と友情の狭間で、杉本は真実に迫るが……。「一見華やかな世界のようでありながら、満ち足りた環境にある選手は一部に過ぎない。その陰には競技環境を変えたい、競技の地位を引き上げたい、自らのために、そして使命感とともに大会に挑む選手たちがたくさんいる。選手を取材してきた立場からは『ルール』にある竜神の足跡、胸中は、選手たちの内面にたしかに触れているように感じられた。どのような思いで試合に挑むのか、読んだあとには選手を、試合を観る目も変わってくるのではないか。」――解説・松原孝臣氏(スポーツライター)、激賞!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

アッキ@道央民

70
平昌オリンピック開催中のこの時期読むのにぴったりな作品だったかも・・・。雪上のマラソンとも言われるクロスカントリーを取り上げた作品。かつてオリンピックで金メダルを獲得。まさしくヒーローになった竜神真人。惜しまれつつ引退して指導者にもならずにひっそり過ごしていた彼が復帰するという所から始まる物語。友人でもある新聞記者が取材を進める過程で驚愕の事実が・・・。冬季オリンピックの競技、実際にまだまだマイナー競技が殆んど。自分が活躍する事で競技をメジャーにという思いがある一方、いけない事だと理解しつつもルールを破り2018/02/21

ばりぼー

51
2大会連続でオリンピック金メダルを獲得し、国民的ヒーローとなって引退したクロカン選手が2年間のブランクを経て突然の現役復帰を表明。3度目のオリンピックではなく国内の大会での優勝を目標とする復帰の真意を、密着取材を続ける旧友の新聞記者視点で探っていく。マイナー競技ゆえの苦労、第一人者ゆえの苦悩が多くの証言から浮き彫りにされていく構成の妙は良質のノンフィクションさながら。「重大なルール違反」のネタをつかんだ記者の葛藤も、安直な正義感を振りかざす昨今のメディアに対する問題提起として、いろいろと考えさせられます。2018/01/28

Junichi Yamaguchi

46
『ルールはルール』… 序盤はタイトルを忘れて読み進めたが、後半になるにつれタイトルが重くのし掛かってきた。 堂場さんが描くスポーツの光と影… このヒリヒリ感がたまらない。。2017/10/31

らむり

42
ノルディック複合は平成始め頃の荻原健司さんらの活躍で一気に脚光を浴びましたが、本作のノルディック距離はオリンピックでメダルとかまだ日本は取れてないんじゃないでしょうか??残念ながらマイナースポーツですね。けれどノルディックスキーは私にとって一番熱くなれるスポーツの一つ。そんなノルディック距離を取り上げたこの作品は、レースの臨場感、選手・人間としてのあり方を考える機会となる素敵な小説だと思います。二ヶ月後の冬季オリンピックが本当に楽しみです。2017/12/07

背古巣

40
『やり残したことがある』竜神が現役復帰時コメントの真の意味について、読んでいるうちにたどり着いた考えが当たってしまった。これまで"チーム"、"ヒート"、"チームⅡ"、"水を打つ"と堂場氏の作品を読んできたが、それとはずいぶんと趣がちがった内容だった。読み始めは「面白い!」だったのが、物語が進むにつれて重苦しいものになっていく。題名の「ルール」が、読み終えた今、重い。2017/10/09

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