内容説明
海辺の街に住む、17歳のくるみは幼馴染の凪に恋している。ある日宛先不明の手紙が届いたことをきっかけに、凪には手紙に宿る“記憶を読む”特殊能力があると知る。しかしその能力には、他人の記憶を読むたびに凪自身の大切な記憶を失うという代償があった―。くるみは凪の記憶を取り戻してあげたいと願うが、そのためには凪の中にあるくるみの記憶を消さなければならなかった…。記憶が繋ぐ、強い絆と愛に涙する感動作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なつきネコ@成長した化け猫 久びさの成長
32
静かに心を打つ作品。燃えるようにでなくて静かに波打つ感じ。そばにいて惹かれたからの静けさ。10年過ごして育てた恋たから。2人のさりげない感覚がすごく素っ気なく幼馴染の恋愛感がじれったい。街の生活が細やかに描写されているのも、くるみの世界が表されてている。だから、手紙の記憶を読み大切な記憶をなくす凪という設定が胸を打って、失った記憶の痛々しさが凪やくるみの世界にヒビをいれているのが伝わる。章ごとの愛の話もくるみを目を通しているので彼女に愛を考えさせられていてよかった。題の茜色の記憶に最後は納得した。2024/08/31
starly
9
凪ぐような…穏やかな恋愛作品。 恋愛に振り回されてる主人公じゃないので忙しない感じでないので良き。様々な愛の形があり絆がありました。家族を繋ぐ話しでもあります。2024/10/02
*ふうか*
8
とてもいい話で、後半がとくに泣けました。 自分の身を考えずに相手のことを優先出来るようになりたいです。2019/05/04
葛城騰成
7
「愛ってなんだろう?」と悩みながら、大好きな凪君の為に頑張るくるみちゃんの姿に胸を打たれました。くるみちゃんがあまりにも真っ直ぐなものだから、報われて欲しいと思いながらページをめくっていました。ラストは泣きながら読んでました。とても素晴らしかったです。2024/03/02
凍矢
5
んー、手紙を読むと大事な人の記憶がなくなるという?という不思議な能力を持った、男の子と、主人公の淡いような(?)、しっかりした(?)ような、ストーリーでした。不思議すぎて、逆に、読んでいても、頭の中にはてなマークが、飛び交っていました。ミステリー??2017/08/26