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内容説明
東日本大震災のような本当の意味での「危機」には、国家が強いリーダーシップを発揮し、国民が団結をして行動することにより生み出される「国力」が求められている。そして「危機」は自然災害や事故に限らない。金融市場の崩壊やデフレ不況という経済危機も、克服しなければならない「危機」である。本書は「国力」の重要性と、豊かな経済社会を取り戻すための経済ナショナリズムの有効性を説く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
35
地政学の大著「富国と強兵」は難解すぎて途中で断念したが、本著は新書でわかりやすかった。中野氏の研究の中核である経済ナショナリズムの解説書。新自由主義が世界に蔓延する中で、経済における国力の維持や増強を説く。保護主義や資源ナショナリズムとからめて批判されがちだが、イアン・ブレマーが言う所の「国家資本主義」が本格化するいま、むしろ日本も経済ナショナリズムを強めるべきだという考え方。ともすれば、トランプの自国第一主義と変わらぬようにも感じるが、一考する価値はあるように思う。2019/04/24
さきん
28
政治家や官僚によく読んでほしいですが、もちろん国家を構成する我々も読むべき内容。国力とは経済学的用語で言えば国がもつ供給力であるが、さらに言えば、何かを産する能力や文化のようなソフトパワー、人間の頭脳をも総合的に集めた力。それらを損なわず伸ばすための政策が将来を明るくする。2015/07/02
壱萬参仟縁
28
ナショナル・パワー(15頁~)。国民が団結・連帯して行動する力(18頁)。超格差社会なのでなかなか実現は困難。国家とは政治的・法的制度あるいは組織。国民は一種の共同体(78頁)。国民国家とは、政治的そして法的秩序がネイションという社会的イメージに依存する国家特殊形態(80頁)。国力はネイションの能力(91頁)。真の国力とは、人々を動員し、協働させることによって、創造し、成し遂げるためのネイションの社会的な能力(140頁)。残念だが、他動詞の「させる」には、発展ではなく、開発というような感じで賛同できない。2014/02/28
seki
20
経済ナショナリズムという言葉に、初め違和感を覚えたが、読み終わって、共感するところがたくさんあった。まだ、咀嚼できてない部分が多いが、要は民間経済の自由に任せきりでなく、ネイションという国民国家の統合を力として、国家が安全保障や経済成長に必要なところは積極的に介入し、国家に不利となることは、他国と協調して排除していくべきというのが筆者の最も言いたいところと思われる。ただ、本書の主題の前提には、信頼できる政府の存在が必要と思う。さて、今の政府はどうだろうか。信頼できる政治家はどのくらいいるだろうか。2019/10/27
こも 旧柏バカ一代
17
経済よりも国家とはという問いの方が刺さった。2022/12/03
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