幻冬舎単行本<br> 渡部先生、日本人にとって天皇はどういう存在ですか?

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幻冬舎単行本
渡部先生、日本人にとって天皇はどういう存在ですか?

  • ISBN:9784344032002

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内容説明

保守派の論客として知られる英文学者・渡部昇一氏と、
前駐日ドイツ大使で、日本の文化や政治をよく知るフォルカー・シュタンツェル氏。
日独の“知の巨人”が退位、国体、神話、憲法について
白熱した議論をかわす!
2017年4月に亡くなった渡部氏、最晩年の対談。

「退位できないとするならば、天皇の人権はどうなるのでしょうか」(シュタンツェル)
「天皇に人権なんて言っちゃいけない。天皇はカミなんです」(渡部)

「退位は時代の要請であり、その立場にある方の希望に沿う形で
答えが出されることが最良では」(シュタンツェル)
「それは100年後、200年後に日本に内乱を起こす元になる考えです」(渡部)

また、第2部ではシュタンツェル氏がドイツ人向けに書いた
天皇に関する論考『時を超えて 二十一世紀の天皇』を翻訳して収録。
日本をよく知る外国人の立場から、天皇制について鋭い分析と今後の予測を展開。
これからの天皇制のあり方について考える一助となる一冊。


〈目次より〉

第1部 渡部昇一 フォルカー・シュタンツェル 対談
1 日本には神話の力が生きている
2 世界に例のない万世一系の存在
3 天皇の力は俗世の権力とは別次元
4 歴史の転換点で果たされる天皇の役割
5 新しい時代の天皇の在位・退位の考え方

第2部 『時を超えて 二十一世紀の天皇』フォルカー・シュタンツェル
1 天皇とトーテム
2 政治概念としての「天皇」
3 国家神道を支える天皇
4 魔術的力の喪失 ―「人間」性の回復に向けて
5 民主主義の象徴か、日本例外主義の象徴か
6 天皇明仁のもとでの変化
7 二十一世紀の天皇 陳腐化と再定義

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TheWho

12
昨年逝去した上智大学の名誉教授で、保守論客の巨星である渡部昇一と、元独駐日大使で、知日派のフォルカー・シュタンツェルが、日本人にとっての天皇の位置づけを対論する一冊。本著は、二部構成で、一部は両氏の対論部で、二部は、フォルカー・シュタンツェルが、外国人から天皇制を語る構成であった。渡部昇一は、持論である神話から繋がる天皇家の特異性と、歴史・文化を語っていたが、フォルカー・シュタンツェルは、一歩引いた立ち位置での天皇家を語っていた。渡部昇一が存命中に本著を刊行したか疑問が残ると感想を持った一冊でした。2018/03/24

紫の煙

3
第1部は、シュタンツェル氏と渡部氏の対談。第2部は、シュタンツェル氏がドイツ人向けに書いた本の翻訳である。第2部の方が興味深い。かつては皇帝が存在したドイツ人が、万世一系の皇室をどう捉えるのか、非常に興味がある。氏は皇室、日本人の天皇観をよく理解されていると思うが、一般のドイツ人はどうなのだろう。2018/02/03

夜狼寺 大

2
渡部氏があまりにも天皇を神聖化していて付いていけなかった。 神話の神武天皇から連綿と続く「万世一系」の系図が本当に科学的に証明されたものなのか。 今の日本人に「因幡の白兎」などの日本神話が共通認識として深く浸透しているとは思えないし、20年後、50年後の皇室がどうなっているかなんて、誰にもわからない。 そのうえで、これからの時代に沿った新しい天皇や皇室の在り方を、いつの間にか消えてしまった女性天皇の復活の可能性やマスコミの報道姿勢など、僕みたいに皇室に詳しくな人にもわかりやすい形で、示してほしかった。2018/02/22

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