ハヤカワ・ミステリ<br> 冷たい家

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ハヤカワ・ミステリ
冷たい家

  • ISBN:9784150019242

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内容説明

ロンドンの住宅街に建てられた奇妙なまでにシンプルな家。新進気鋭の建築家が手がけた、この一切の無駄が廃された家に住む女性たちには、なぜか不幸が訪れるのだった――。この家にはどんな秘密が隠されているのか? 様々な語りが交錯する、全米ベストセラー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

151
住みたいタイプの家がなかなか見つからない人に、不動産屋が最後に紹介する家。借りるには様々な条件をのまなくてはならない。そこに住むことになる二人の女性。過去と現在。それが交錯しながら話が進む。その手法が面白かったのだが、家主=その家の建築家、の顔や性格が見えてくるほど、家の持つ異常性に心が落ち着かなくなった。結末も微妙かな。解説によると映画化されるそうだが、確かに映画向きかもしれない。ただ、映像でこの家を見ると、余計に息がつまりそうだが。2017/12/11

藤月はな(灯れ松明の火)

83
シンプルなデザイン性。Iotが徹底されているため、安全性も使い勝手もばっちり。但し、厳しい基準にクリアし、生活していても建築者の意向に従う生活を求められる家を欲しいと思いますか?私はNoでした。個人的に『めまい』の主人公にしろ、光源氏や『痴人の愛』の譲治のように女性を自分好みの女に作り変える男は蹴り飛ばしたい位、嫌いなのでエドワードには拒否感が募るばかり。どうしようもなく、愚かで弱い男。特に自己保全への倫理性への問いかけが出てくるたびに吐き気がします。でも映画『エル』を連想させるジェーンの自己中性は好きだ2017/12/22

星落秋風五丈原

59
本編は二人の女性とエドワードの建てた家、そしてエドワードとの出会いを並行して描く。過去篇がエマ、現在篇がジェーン。二人ともエドワードに惹かれていく。エドワードの方はあらかじめ膨大な制約条項に同意させ、最終面談で入居を承諾。普通なら最終面談は人柄を見る上で大事だが、その後の展開を見ると、絶対ルックスを確かめてるよな、これ。入居後も毎日システムからの質問に答えさせているので、相手の嗜好をよく知ってからアプローチをかけられる。一方ヒロイン達も最初こそマイナスイメージだったもののギャップに、かえって惹かれていく。2019/07/23

ちょき

47
全然違うが、「注文の多い料理店」と事故物件と最近流行りのIoTを組み合わせたサスペンスといった感じ。同じ家に住んだ2名の女性の現在と過去が交互に同時並行的に進んで行く。誰もが犯人になりうるくらい誰も彼もがどこか歪んでいた。ちなみに映画化もされるとのことでそのあたりも楽しみにしておきたい。面白かった。2017/12/15

ほちょこ

43
嘘に嘘を重ねて死んだ女性、フラれてもめげない男性、ブレない(けれどその実、女好き)冷徹頑固な男性、そして詮索好きな女性、巡るめく時間の中で、岩のように冷たく建つ一軒の家。想像以上に、そしてあぁそっちだったのか!と思わず叫んでしまう結末、なかなかの一冊。2017/12/05

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