内容説明
「年を取る」ことは難しいけれど、面白い!
人生をどう終えていくか。定年後、あるいは定年を間近に控えて、その先をどう生きていくか。寿命が長くなった今だからこそ、それは多くの人にとって、大きな悩みとなっている。
俳優・武田鉄矢さんは40代半ば頃から、すでに人生の降り方について考えてきた。いつまでも人生を登ってばかりはいられない。だからこそ武田さんは、これまで出会ったさまざまな人、書物で出会った師とも言える人々から、学んできたという。
本書は、武田さんが著名人や歴史上の偉人、書物で出会った師から集めた言葉の数々をもとに、人生の降り方を考えたものだ。さらに武田さん自身の失敗や知られざるエピソードも、さまざま開陳されている。それもこれも、今の自分を作った道標だからこそ――
武田さんは文庫化にあたっての「あとがき」にこう綴っている。<「老い」とはなかなかの難敵。ライバルですぞ。その四年の間、「老い」に立ち向かう「術」を、そして「一念」を懸命にさがしております>。「老い」ていない人が読めば、将来に光明を。「老い」ている人が読めば、心が軽くなること間違いなし。
人生に迷った時に読みたい座右の書になるはずだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
26
海援隊のヒストリー、金八先生、高倉健との思い出など、自伝的エッセイで老いに立ち向かう術とか老後の指南書という色合いは薄く正直イメージしてた内容とは違ってた。2017/10/14
ばんだねいっぺい
23
軽い読み物と思ったら…嬉しい誤算。金山寺味噌のような濃厚な物語の連続に激しく心を動かされた。読まれる数が少ないのはもったいないと思う。2017/10/17
小豆姫
6
60代をむかえ老境をいかに生きてゆくのか…。金八先生の重厚かつありがたい言葉の数々を、膝を正して聴講させていただきましたっという感じ。学究肌でビシッと芯の通った方なのだなあ。解説の西田敏行さんの、人生の降り方をを説く武田さんに、「降りなくてもいいんじゃない。人生は水平線を歩いていくものだ。」という、こちらの人生観をもっと知りたくなってしまった。2017/10/17
60代でも思春期
3
武田鉄矢が60代になって人生をどう生きるかを書いたエッセイ集。人生48歳がピークで後は下り坂をどう上手く降りて行くかを考えるという。あるいは日の沈む西に向かって歩みを進めるように残りを生きて行くという。自分は少し違う。人生のピークはよくわからないし、まだ面白いこと、やりがい、生き甲斐にめぐり会えるように思う。そのために日々を真面目に過ごし、自分を高める努力が大切だと思う。でも味わい深いいい本だ。冒頭の兄とのすさまじい葛藤、確執はなかにしれいを思い出させた。2017/10/14
白いカラス
0
武田鉄矢の人生観あふれる著書だと思います。確かに人生は登るより降りるほうが難しい。いかに上手に降りてゆくか自分も含めこれからの生き方の課題です。2017/10/12