内容説明
森村家に迷い込んできた猫が、いつの間にか居間でテレビを見ている。散歩の途中で出会った猫のしぐさにカメラを向け、俳句をひねる……。作家生活五十年を越えた森村誠一は、言わずと知れた猫好き。ミステリーに時代小説に、森村作品には猫がしばしば登場する。専門紙「ねこ新聞」に連載したエッセイを軸に、「お猫様事件」など猫小説を三篇収録。ふんだんな猫写真と俳句もちりばめ、まるごと一冊ねこづくしで贈る、初の森村猫本!【解説入り】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小梅
99
今月の猫本。森村誠一が猫愛に溢れた人だったなんて知りませんでした。猫の写真&俳句も良いしエッセイも良い。最後の短編がまた良い。2017/09/26
ままこ
81
森村さんの猫愛が溢れ出てる写真俳句と猫エッセイ。エッセイに小さく載っているネコ写真と一言も可愛面白い。特に〈手持ち無沙汰猫〉うちの猫もこの格好よくやってるな(笑)ねこ小説の方は猫好きとしては辛い場面があった。「富国強猫」をモットーにした『月刊ねこ新聞』は初めて知った。面白そうなので公式サイトを覗いてみよう。2018/06/05
カーミン
53
積みに積み上げた積読本の中からこの本を選んだのは、やはりその表紙の愛らしさ。つぶらな瞳でこちらを見るにゃんこに負けました。森村誠一氏と言えば、『人間の証明』等、ハードボイルドサスペンスという印象だったのですが、実は愛猫家でいらっしゃったとは知りませんでした。その森村氏のねこエッセイ、ねこ小説、ねこ写真俳句と盛りだくさん。ねこ小説は、サスペンス仕立てて面白いのだけど、出てくるねこがみな殺されてしまうのは可哀想だわ(=T × T=) 2018/10/13
楽駿@新潮部
36
川崎図書館本。不勉強で、森村氏が大の猫好きって知らないでいました。とりとめのない、猫への愛の言葉満載のエッセイと、猫登場の短編小説。多く掲載された、猫写真もタイトルに笑わせられて、楽しく読了。解ります。私も子供の頃からの大の猫好き!猫新聞、購読したくなってしまった。2018/09/09
mahiro
31
表紙がズルい、いや今風に言えばあざといのか?お行儀良く前足を揃えて座るキジトラが真面目な顔をしてちょっとだけ首を傾げている、もうそれだけで衝動買いしてしまったが悪くなかった。写真入のネコ俳句、エッセイ、短編小説、戦争中の少年時代の犬猫達の悲惨さの思い出や家にやってくる通いネコや居着き猫達の話、猫が重要な役割をするがみんな殺されたりしている短編小説などがあり、社会派?らしく国家批判もしばしば見える。この作者の作品は読んだ事ははないが、猫に魂を持っていかれたような猫好きと言う事はわかった。2024/02/13