内容説明
現在でも精力的にご公務を続けられる天皇陛下。即位までの道のりは日本の激動の歴史でもあった。第二次大戦下、疎開先で過ごした学習院初等科時代。戦後、米国人教師から英語教育を受けた中等科時代。欧米諸国を訪問し民間出身の女性と結婚された青年時代。その成長の軌跡を皇室報道の第一人者が明らかにする一冊。
目次
はじめに
第一章 誕生
第二章 皇子御殿
第三章 東宮仮御所
第四章 学習院初等科
第五章 太平洋戦争
第六章 疎開
第七章 敗戦
第八章 焼け跡
第九章 小金井
第十章 バイニング夫人
第十一章 友だち
第十二章 象徴
第十三章 高等科
第十四章 師 小泉信三
第十五章 青春
第十六章 外遊
第十七章 聴講生
第十八章 結婚
おわりに
文庫版のためのあとがき
資料
年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
5
極めて困難な幼少期を過ごされた今上天皇の半生記です。 知らないエピソードが多く興味深い内容でした。2016/06/30
sasha
3
おじいさまである明治天皇が崩御されるまで昭和天皇は皇孫であったけれど、今上陛下は生まれながらに皇太子なんだよね。天皇になると決められた宿命の中で諦めなければならなかったことも多かっただろう。大学進学時に生物学を専攻したかったけれど許されなかったのもその一つ。バイニング夫人と小泉信三氏から少なくない影響を受け、退位論もあった昭和天皇を支え、象徴天皇としていかにあるべきかを模索されたのであろう。膨大な資料を駆使して描かれた今上陛下の成長の記録でもある。2016/07/24
真奈
2
今上天皇の四半世紀の伝記。どうしてこれを選んだ?と思いつつ(笑)惹かれて購入。面白かったというか興味深かった。朝ドラとかで戦前戦中戦後の庶民の話は知ってるけれど、一番立場の激変があった皇室の話は知らなかったので。母皇后が手紙で自分のことを「たた」って言うのが可愛い。2016/06/18
サイエン
2
有名な銀ぶら事件の顛末が読めて良かった2016/05/24
skk1206
1
これって平成最後の夏の必読書なのでは…? 今上の誕生から即位までを丹念に追ったルポルタージュ。単行本発行は1991年。文庫化は2016年だが、文庫版あとがきおよび今上の学友による解説もたいへんよい。『昭和天皇物語』の副読本としてもおすすめ!2018/07/21