幻冬舎文庫<br> 鍵の掛かった男

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幻冬舎文庫
鍵の掛かった男

  • 著者名:有栖川有栖【著】
  • 価格 ¥961(本体¥874)
  • 幻冬舎(2017/10発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344426511

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内容説明

中之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。だが同ホテルが定宿の作家・影浦浪子は疑問を持った。彼はスイートに5年住み周囲に愛され2億円預金があった。影浦は死の謎の解明を推理作家の有栖川有栖と友人の火村英生に依頼。が調査は難航。彼の人生の闇で鍵の掛かった状態だった。梨田とは誰か?他殺なら犯人は?驚愕の悲劇的結末!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

かみぶくろ

112
ホテルで変死した男の死因を探るため、その男の来し方を探っていく渋めのミステリー。700ページは正直長く、テンポが良いとも思えないが、丁寧にじっくりと一人の男の鍵の掛かった人生を開いていくのはある種の感慨があった。そもそもシリーズものらしく、いきなり本作から入ってしまったため、火村先生が登場した時の興奮がなかったのが残念。2017/11/25

takaC

100
思ったより早く文庫が出たな。2年も経ってないような気がする。依然として無駄に長いという印象は強い。文庫なのに千円もすると思うとなおさら。2017/10/26

キナコ

92
殺人事件ではあるが、前提として殺人であるとこを証明するために、謎の男性の人生を追っていく。半分以上は有栖川先生のみで調査をしていくが、読み進めていくほど謎が深まっていく。人の人生って分からないなぁと思う作品。良い方にも悪い方にも一気に傾くのが人生だなぁと思った。火村シリーズの中でも長編。梨田さんは幸せだったと思いたい。2022/12/03

papako

82
火村&アリスシリーズ。この本が気になってシリーズ読んだと言っても過言ではない。期待通り楽しめた!まさに『人の世は危うく残酷で出鱈目で得体が知れない』というお話でした。しかし火村が登場してからラストの推理はなんだか捏ねくり回した感じで好きじゃない。アリスが独りで『梨田稔』の真実を探っている間がすごくいい。アリスの人嫌いで人に興味津々なところが存分に発揮されている。しかし、あらすじとはちょっと違う印象だな。梨田の過去から現在までの間に大きな断層がある。そこが描かれていないのはもったいない。でも面白かった!2018/02/14

HANA

78
大阪中之島のホテルで一人の男が縊死した。自殺か他殺か、火村と有栖川がその謎に挑む。今までのトリック中心の作品とは趣が違い、捜査の対象となるのは男の知られざる過去。前半担当するのは有栖川でこちらは足の探偵、後半は火村の快刀乱麻を楽しむ事ができる。本作はその性質の為か、回答よりも捜査の方が面白く特に有栖川パートの男の過去が一枚一枚ベールを剥がすように明らかになっていくのは圧巻。ミステリを貶す言葉に「人間が書けていない」というものがあった。本作はそんな自称人間が書けている文学に対する見事なアンチテーゼであった。2018/01/07

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