幻冬舎文庫<br> 午後二時の証言者たち

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幻冬舎文庫
午後二時の証言者たち

  • 著者名:天野節子【著】
  • 価格 ¥805(本体¥732)
  • 幻冬舎(2017/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344426504

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内容説明

八歳の女児が乗用車に撥ねられ死亡する。運転手は不起訴処分になるが、そこには罪深い大人たちの様々な打算が働いていた。患者よりも病院の習慣を重んじる医師、損得勘定だけで動く老獪な弁護士、人生の再出発を企む目撃者……。そして、遺族の疑心と刑事の執念が交錯した時、少女の死を巡る衝撃の真実が浮き彫りになる。慟哭の長編ミステリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えみ

66
あえて救いを求めないことで、救いとなる結末を迎えることになったのか。この事件、どう受け止めたらいいか、何が正解だったのか答えを出せず迷っている。結論を出すことさえ難しい8歳の女の子の死に纏わる予想不能な人間の感情と行動。関係者達が不都合なことを取り繕い誤魔化すさもしい根性を見せる度にやりきれなくなる。死が置き去りにされる虚しさの中で、遺族は何を悲しめばいいのか…怒ればいいのか。交通事故そして殺人事件。誰かが嘘をついている?女の子の死を巡り、大人達が自己保身の為にする言い訳とは何か。真相は苦しく結末は苦い。2023/01/22

きさらぎ

42
4年近く前に単行本で出てるので読んだはずなんだけど…。読んだ記録がないのでもう一度トライ。「やっぱり読んだな…」と思いつつも結末は覚えておらず。もしかして途中棄権したんだっけ???と余計なことばかり気になった(苦笑) 巧いとはおもうがちょっとクドイ気がした。母娘関係がいびつな感じでもやもやする。傍から見ると非常に気の毒な状況だけど、母親が頑なすぎて純粋な被害者に思えない。 ラストでああなるなら初めからあの計画に手をつけないだろう。なんだか腑に落ちない。2019/12/18

肉嬢★

41
初めて読んだ作家さんで表紙に惹かれて購入。章ごとに色々な人達の視点で描かれていて、とても読みやすかった。関係なさそうに思えて何処かで繋がりのある登場人物たちの行く末が気になった。最後の章は胸が締め付けられるような切なさがあり、きっとこの一家だけではなく何処の家庭でも同じような事に遭遇したら同じ気持ちになると思う。終わり方は何とも言えない…。スッキリしないで読了した気持ちもあるし羽生親子にとってはこれが一番良かったのかなーとも思うし。また再読したいと思った。2023/08/10

hitomi.s

25
「実際に起こった出来事」や「その瞬間瞬間に、考えたり思っていた事柄や感情」なんて、過去になってしまえば正確さも事実も曖昧。次々に順番を待っている「いま」のなかで、簡単に塗り替えられてしまうし、時には作られてもしまう。じゃあ、「今」の意味は??何処?何?無意味??…とかなんとか、ランドセルの頃からコソコソとひとりで考えてる子どもでした、私。とっても、めんどい子。築くためなのだと、今なら教えてあげられるかもしれない。他者に対しても、自分自身に向かっても。本の一文で思った些細を、記録にしとこ。2022/12/21

ちょん

25
気付ず、読みたい本登録してた本読み終わってました!読みたい登録してた私よ、この本も面白かったよ、見る目あるな!とよく分からない褒め方で自分を褒めてしまうくらい面白かった(笑)そう繋がってくのか、という物語の構成も好きでしたが、登場人物一人一人が濃い。そうだよな、人、一人の人生だもんな、濃いよなぁ、と染々。殺人が身近にあるとは感じないけど、交通事故ってホントに身近すぎる。この本読んだら、ニュース見て、あー、また事故か、とは思えなくなります。2018/04/16

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