文春文庫<br> キリング・ゲーム

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文春文庫
キリング・ゲーム

  • ISBN:9784167909529

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内容説明

ディーヴァーの後継者、カーリイの超絶ミステリー登場。まったくつながりのない連続殺人の謎を解け。

街で連続殺人が起こっていた。しかし凶器も手口もバラバラ、被害者同士にもつながりはまったくない。ただ現場に1セント硬貨が残されていることだけが共通していた。被害者をランダムに選ぶ動機なき殺人なのか?
やがて犯人がカーソンを名指しで警察に挑戦状を送りつけてくるに及び、事件は警察の威信をかけたものとなる。過去の経験から「動機なき無差別殺人」などないと信じるカーソンだったが、突破口は一向に見えてこず、被害者の遺族の悲しみに向き合うことしかできなかった。
一方、殺人犯は微細な証拠も残さぬように細心の注意を払って殺人を遂行していた。ルーマニアの独裁政権下で心理実験のモルモットとされた過去を持つ男の狙いはいったい何か。

「このミス」「週刊文春ミステリーベスト10」などランキング常連のミステリー作家が超絶技巧で放ったシリーズ随一のはなれわざ。意外な動機は、巧妙に敷かれた伏線とエピソードの網の目に隠されて、あなたの目の前にある!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

115
ジャック・カーリィの新訳が出ました。若干誉めすぎ(ジェフリー・ディーヴァーやマイクル・コナリー並み)の宣伝文句がついています。あまり期待しすぎる人は若干肩透かしを食うのかもしれません。私はかなり好きな方で面白い視点で犯人像もかなり考えていると感じています。サービスでまた主人公の兄も出てきます。まだ結構未訳があるようです。楽しみです。2017/10/13

のぶ

74
今まで読み続けているシリーズなので、楽しみに読み始めたのだが、過去の作品とはやや異なった印象を受けた。主役はいつもの通り、カーソン・ライダー。矢で殺害された女子学生の事件が発生する。直後に少年がナイフで刺される。二つの事件の関連を調べているとさらに新たな殺人が発生する。このシリーズ元々スカッとする話はあまりないので、それは今までと似ているのだが、いろんな要素を詰め込み過ぎたせいか、なかなか読み進められないし、文章に切れのない印象だった。今一つの読後感だったが、次作が出たらまた読むだろう。2018/01/14

眠る山猫屋

63
犯人は〝チャウチェスクの子供たち〟。犯人目線で始まる、意味の無い連続殺人。ソシオパスによる無差別殺人はあり得るのか。今回のライダーは立場的に追い詰められ、身動きがとれません。助けてくれるのは極彩色の相棒ハリーと(ちょっぴり)お兄ちゃん、そして年上と年下の恋人たち。この二人がとっても大人で良かった。女性って怖い(笑)まさかの真犯人だって・・・そういう事ですよね、流石のカーリイ、まさかのどんでん返し。次回からライダーはモービル市を離れるのかな?2018/03/18

オーウェン

58
カーソンライダーシリーズ7作目。 コンビニでのおとり捜査だったり、ポリスアカデミーの講師など、いつもと違う形のライダー。 もちろんこれは後の伏線になる。 そして始まる無差別な連続殺人。その関りが見えてこないため、捜査は困難を極める。 そしてライダーとは別のもう一つの視点。 これがあることで犯罪者の方の心理が語られていく。 殺された人間の動機という点でやはり異常であり、その見せ方がシリーズでは珍しい形になる。 ところでこれ以降の作品が邦訳されていないが、何か理由でもあるのだろうか?2023/06/08

*maru*

47
臨時教官カーソンなかなかかっこよかったぞ。でも今回のウフフアハハは…ごめん、なんか無理だった。さて、シリーズ7作目(6、8未訳なので本当は9作目)。前作までの反省を踏まえて、今回はぼやける前に無事一気読み。運悪くターゲットにされたカーソンとルーマニアの闇。警察サイドとサイコパスサイド、まずはこの構成が好きなので非常に楽しめた。後者の視点がね、やっぱり巧いなぁと。期待を上回る…あっと驚く…まではいかなかったが、被害者の共通点が判明した辺りからラストまでの展開に痺れました。で、カーソンの動向も気になるよ。2020/04/23

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