儒教 怨念と復讐の宗教

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儒教 怨念と復讐の宗教

  • 著者名:浅野裕一【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 講談社(2017/10発売)
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  • ISBN:9784062924429

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内容説明

わずかな領地も持たず、生涯のほとんどを無位無官で流浪した一介の匹夫・孔子。みじめな人生を送った男の妄執が、復讐の宗教を生んだ。時に体制擁護のイデオロギーとして利用され、時に革命思想として弾圧されながら、その底に流れるルサンチマンの精神は2500年にわたって払拭されることはなかった。今、関心を集める「儒教」とは? 特異な宗教の正体を暴き、「聖人君子の道徳」という従来のイメージを覆す、新視角の儒教論。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

香菜子(かなこ・Kanako)

34
儒教 怨念と復讐の宗教。浅野裕一先生の著書。儒教はもともと世間から評価されずに蔑まされて馬鹿にされ、世間に対して怨念を持ち復讐したいという強い願望を持っていた孔子によるいわば妄想、被害妄想に基づいて出来たものだなんて、恥ずかしながら初耳でした。儒教というと年長者や目上の人を敬う上下関係に厳格な教えという怨念と復讐とはほど遠いイメージがあったから驚きでした。2018/08/16

Vakira

29
人間がどうやって神を創造したか?神の教えの中には確かに生きる糧となるところはあると思うが、その存在は信じないで今まで生きてしまった。だいたい神が人間型なのが、信憑性を低くしている。犬や猫が教えを説いた方が逆に信じられる。よって人間は何故神を創造したか?は興味あり、神と宗教の関係を理解したい。キリスト教理解のため新約聖書を読み、仏教を知りたくブッダ関連の本を読む。日本の宗教には仏教以外に儒教が絡んでいるようなので儒教とは何か知りたくなった。関連本を読もうと思っていたところ、たまたま本屋でこの本を見つける。2017/10/21

かんがく

17
儒教の思想解説というより、儒教が中国でどのような位置付けにあったかという歴史を解説したもの。徳のある聖人が王になると説きながら、自身は王になれなかった孔子という存在により、始まりから矛盾を抱えた儒教。後の世の儒学者達が、先王、経、孔子、聖人の関係をどのように解釈し、歴代王朝と皇帝はそれにどう対応してきたかがまとめられている。ひねった視点でありながら儒教の歴史はしっかりと理解できるし、著者の口が悪くて面白かった。2020/04/29

エヌ氏の部屋でノックの音が・・・

14
2017年 8月 9日 初版。。。これは面白かった。こういう見方もあるのねと感じた。確かに後から良いように付け加えたような部分もあり、また、孔子がいかがわしい方法で官職を狙い子路に怒られたりと、下級士族だったと考えるとなるほどと思うところも多い。。。私しも自分を売り込みに諸国漫遊したとおもうが、著者は何年もその場に滞在してと痛烈である。井上靖先生は弟子を売り込みに行ったとしている。子路とかを考えるとそうともいえる。色々な見方の出来る『論語』なのだが、ルサンチマンとは始めてであった。2018/01/08

ゆうきなかもと

13
なかなか面白かった。ハッタリは重要ってことだよ。 しかし孔子がただのおっさんだったとして、なぜ何人かの弟子がいるのか?不思議に感じた。 それは、孔子がただのおっさんではなかったからなのか? いや、ただのおっさんでも、ハッタリかましていれば、何人も弟子が集められるということなのか? オレは後者だと思う。 2019/04/05

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