内容説明
人はどうやって、最愛の人を失った事実を受け入れていくのだろう。自由の寂しさに戸惑い、母を思い涙を流す日も。7年の介護生活を書いた前2冊から選んだエッセイに、母を見送ったのちの日々を書く32編を新たに加えた介護、見送りエッセイの決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カリメロ
2
時には揺れることがあっても、こんなにおだやかに、やさしい気持ちで親に心を寄せられるのだろうかと、何回も涙しながら読了。2017/11/19
平坂裕子
2
7年の介護生活、お母さんと共に過ごした日々。見送ったあとの心にぽっかり空いた日々。これから訪れる高齢化社会の問題も、ひとつひとつに向き合って行かなくてはいけないんだと、しみじみ考えた。子どもが母に愛されて育ち、その贈られた愛を母に返していく。大切なことを沢山心に伝えてもらいました。2017/10/03
shuco
1
介護中から見送った後のエッセイ。本を読んでるとなんて愛情の深い人なんだろうと他人事のように感じた。私はこんなに愛情深く介護なんて出来るんだろうか。見送った後、ずっと泣いてるんだろうか。自分のことに置き換えると泣けてくる。そんな日がくるなんて怖いけど、腹を括らないといけない。しっかりちゃんと見送れるように準備しておかないとと思った。海外視察の話はタイムリーで。介護施設のボランティアで売名してもらったほうがフランスへファーストクラスで行くよりも価値はあると思った。2023/09/29
okatake
1
落合さんの介護エッセイ決定版。 人が死ぬこと。人を送ること。 どちらも大切であり、大変で、いつまでもその正否を問い続けるものだなあと思います。 私も両親の見送りを控えています。80を過ぎた両親。まだまだ全ての生活に介助が必要なわけではありませんが、近い将来あるでしょう。逆にその期間なく逝ってしまわれると心の整理がつかないかもしれない。 それぞれの家族模様があります。うちもユニークな家族のひとつ。両親のとの関わり合いも同じ兄弟でも異なる。 落合さんとご母堂とのお互いを支え合っていた素敵な関係を感じられます。2018/06/30