内容説明
信頼できる上司はいますか? 助けてくれる仲間や部下はいますか? 父の葬儀後、一週間ぶりに出社した課長の江原修司は社内でリストラが行なわれることを知る。上から無茶な人員削減案を押しつけられ 、家庭も崩壊寸前……。苦悩する修司が見つけたのは、亡き父が遺した不思議な石。この「石」に触れてから、修司は奇妙な夢を見始める――。「この夢は一体誰の夢なのか?」父の遺品が導く“真のリーダー”とは!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
み-しか
12
自分の為に何かをする人(時)より人の為に何かする人(時)の方が強い。覚悟を決めた人の言動は人の気持ちを動かす。2017/10/15
おうさま
6
初立花作品。「部下を半分切れ」というリストラ指示を受けた課長:江原修二。会社の指示に悩む一方、父親の遺品を受け取ったことで、夢の中で戦争疑似体験をする。何のため、誰のために働く(戦う)のか? 熱い熱い男の物語を堪能させてもらった。 今の時世、リストラは他人事ではない。そんな局面にさらされた時果たしてどう考え、どう対処するのか。 現代社会人に問うべき一冊かもしれない。2017/10/13
tekutekukiyo
5
会社でのリストラと夢の中での戦争体験が並行して物語が進展する。船乗り魂を主人公が理解して、会社のリストラ策に対抗しハッピーエンド。一気読みしました。合理主義と日本主義が上手く描けていて感動‼️2018/03/21
シリル
3
父が遺した不思議な石によって、戦時中の夢を見るようになった主人公は、その体験から、現実での苦境を乗り越えていく・・・。戦争に関わる話を読むたび、今の幸せは、あの過酷な状況を生きた彼らの思いとそして犠牲の上に成り立っているのだと改めて思う。この本でも、それは一番、心に残ることだった。都合の良い展開ではあるけれど、良い話を読めたと思う。2018/02/28
まろんKK
3
たまたま図書館で借りた本だが、大当たり。お薦めです。ふなだまに依り、大戦時を疑似体験したことで修司は自分の人生を立て直す。結末はべただが、戦火の描写も現実の職場の顛末の描き方もテンポがよくて一気読みしてしまいました。2017/12/23