毎日新聞出版<br> ワンオペ育児(毎日新聞出版) - わかってほしい休めない日常

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毎日新聞出版
ワンオペ育児(毎日新聞出版) - わかってほしい休めない日常

  • 著者名:藤田結子
  • 価格 ¥1,200(本体¥1,091)
  • 毎日新聞出版(2017/09発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620324463

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内容説明

近年、「女性の活躍」「マタハラ」「保活」「妊活」「待機児童」「ワンオペ育児」など、仕事と育児に関する用語がメディアに頻繁に登場しており、旬のテーマでもあります。政府は女性の活躍を推進し、企業は、表面上はワーク・ライフ・バランスを掲げ、また共働きの増加をビジネスチャンスと捉えます。しかし、働く母親たちと話していると現状に疲れている人、怒っている人が少なくありません。家では大半の育児・家事をワンオペで担当し、仕事では子育ての制約ゆえにマミートラックに追いやられ、悔し涙を流しています。しかも、働く母親の多くは非正規雇用。「正社員の夫を持つ妻が家計の補助でパートに出る」という前提のため、低い賃金で働いています。女性の多くは、職場では男性よりも低い賃金の仕事、家では誰かのためにタダの仕事という二重の労働を担い、毎日十数時間働いています。まるでブラックな労働です。これは、古くて新しい問題だといえるでしょう。本書では、社会学の研究者であり、また教員であり、さらに4歳の男の子の母親でもある著者が、子育て真っ最中の男女をめぐるミクロな状況とマクロな仕組みを、当事者の立場から伝え、読み解き、乗り切る方法を提案します。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とよぽん

26
そうそう、本当にそう。男は何だかんだと言って家事・育児を女に押し付けてきた。この国はどうして子育てに寛容でないのか? 何が変わればワンオペの女性は自分を取り戻せるのだろうか。自分が子育てをしていた頃の奴隷的生活・・・息子や娘の世代には、少しはマシになっているだろうと思っていたが、この本で全く変わっていないということが分かった。筆者は研究者であり、当事者であり、主張に客観性と切実さがある。この秋、2児の父親になる息子に読んでほしいし、短期間でも育休を取ってほしい。2019/07/06

katoyann

22
ワンオペ育児とは、「当事者である親たちが社会現象に着想を得て発した言葉」(同書79頁)であり、牛丼チェーン店のワンオペ勤務になぞらえて、女性が育児を1人でこなす状況を指す。育休取得率は「在職中に出産した女性を分母とした割合」(同書26頁)であり、現実は出産を契機に54%の女性が退職していた(2010年)。また、男性が家事に全く関わらないため、時短勤務を余儀なくされ、出世を諦めていく(いわゆるマミー・トラック)。イクメンの啓発活動をする男性を支えるために妻がほとんど家事育児をするという事例に絶望感を覚える。2021/09/20

かおりん

18
ワンオペ育児は大変だし、片働きか共働きか、住んでいる地域によっても考え方は違うと思う。snsなどで不満を言いやすくなっているのもあるけど、不満の声ばかり集めている感じもする。気持ちのもちようもあるし、立派な家電やサービスもあるから、昔に比べたら…と言う中高年の人の考えも分かる。とにかく頑張りすぎないことが大事。2017/08/26

まゆまゆ

16
家事や育児が無償労働なのは愛情のひとつとして当然と考える男性側と、子どもを第一に考えて抱え込んでしまう女性側のそれぞれの意識が、ワンオペ育児を余儀なくさせてしまう実態を紹介していく内容。男性のいう育児は子どもの世話ではなく子どもとの遊び、との指摘はドキッとする……2017/09/06

華形 満

14
人気取りで「少子化対策」を訴える政治家先生達の必携資料。実際には自らが子育てに汗だくにならないと少なくとも"2010年代”の子育ては全くの異次元に突入しているのだと分らないだろう。6章まではそんな現代子育て事情レポート。7章の提言も、特に劇的なヒントは無く「それが出来れば誰も子育てに苦労しないよ」レベル。「保活って何?」と平然と言う世の部長、取締役さん達が圧倒的な社会が変わらなければ何も進展しないという事だけはひたすら痛感出来た。2017/07/28

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