内容説明
終末の兆候は海洋異変からはじまった――。
未曽有の大洪水が人々を襲い、地上のほとんどが呑みこまれた。第一の終末のはじまりである。
生き残った人々は宇宙移民に希望を託し、地球に残った人々はわずかな陸地に要塞を築き、文明を再興するために懸命に働いた。
それもつかの間、灰色の海水から異形の巨大生物<KAIJU>が出現し、咆哮とともに第二の終末のはじまりを告げた。
人類は科学兵器で戦うが、群れなす怪獣軍団の鋭い鉤爪と牙の応酬によって、地球は死と悲しみが支配する沈黙の惑星となった。
だが人類は、完全に死滅したわけではなかった。宇宙植民船アルゴー号が帰還。生き残った人々を救い出すため、装甲歩兵が地球に降り立つ!
うなる衝撃波! 地軸を揺らす巨躯! 全米を震撼させた大怪獣スペクタクル、ついに日本上陸!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
75
小さい奴から大きい奴までそれこそ沢山出て来て大暴れ、人間側も悲壮感たっぷりに応戦するのだけれど、似たような戦闘シーンの連続ばかりでドラマ性も薄い。あの樋口真嗣監督の推薦文を読んで期待していただけにガッカリ。怪獣とKAIJUの違いをまざまざと感じた痛恨の1冊。2019/10/07
sin
53
基本設定は違うが“パシフィック・リム”の世界観で描かれたKAIJUデストピアもの、勢いに任せて書き綴られたようで、文中の描写に矛盾が多々見受けられて残念な仕上がり、アクションシーンを重視した小型KAIJUの存在が怪獣小説らしさを削いでしまっているし、やたらカミカゼアタックを連発するが自己犠牲を美化しすぎで鼻につく…どうやら自分は人間主義のようで人類の努力が報われないこのての作品は評価出来ない。2017/11/03
緋莢
14
南大西洋と北太平洋の気候が激変、雨が降り続き、大地のほとんどが飲みこまれてしまう。さらに追い打ちをかけるように怪獣が現れ、装甲歩兵等で抵抗していくが・・・というストーリー。他の方も感想で書いてますが、怪獣に魅力がないのが最大の問題点でしょう。設定等はいいと思うのに、凄く残念です。映像で見たら、違った印象を持つかな?とも思ったんですが、このラストはどう考えてもダメだしな・・・2018/12/03
活字スキー
14
【人類に残された選択肢はふたつ──戦って死ぬか、戦わずに死ぬか】恐ろしいKAIJUが現れるようになり、一旦は地球の代わりに植民可能な星を探してはみるものの見つからず、結局KAIJUと対決する道を選ぶ……うん、今日観た映画とビックリするくらい設定まる被りだね!パクリというより、そーゆーのが大好きなボンクラが何にも考えずに勢いだけで書いたらたまたま一致しちゃったかんじ?ひたすら大小のKAIJUがわんさか出てきてガンガン戦ってバンバン死ぬとにかくアタマ悪い展開はむしろ清々しさを覚えるほど。 2017/11/19
ヴィオラ
13
話の内容と文章の量が合ってないのか、全体的に薄いっていうか、なんだかせわしない印象。次々とキャラが出てきて、次々と死んでいく(^-^; 一章、二章、三章…どれかひとつの章を膨らませた話が読みたくなる。個人的には三章をメインにしたら僕好みなのかもしれない。2017/10/20