創元推理文庫<br> ブラウン神父の醜聞

個数:1
紙書籍版価格
¥814
  • 電子書籍
  • Reader

創元推理文庫
ブラウン神父の醜聞

  • ISBN:9784488110178

ファイル: /

内容説明

その古書を開いた者は跡形もなく消えてしまう──そう伝えられるとおりの事件が起きる「古書の呪い」を始め、閉ざされた現場で発生した奇妙な殺人の謎がこのうえなく鮮やかに解かれる「《ブルー》氏の追跡」、陸へ上がったばかりの提督が殺害された奇妙な事件とブラウン神父の鮮やかな推理が光る「緑の人」や「共産主義者の犯罪」など、いずれもチェスタトン特有のユーモアと、逆説にあふれた、粒よりの9編を収録する。全編が必読にして傑作という、奇跡のような〈ブラウン神父〉シリーズ、堂々の最終巻!/解説=若島 正

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

104
★★☆☆☆ ブラウン神父シリーズ最終作。 さすがにマンネリ感は拭えず、逆説の論理も切れが鈍い印象である。 事件の真相自体、小粒なものが多いようにも思う。 そんな中では『緑の人』が、結構などんでん返しで1番面白かった。 次点で冒頭の言葉が後からジワジワくる『ピンの意味』。 まぁシリーズのファンになった人以外は無理して読む必要ないだろう。2019/11/27

ehirano1

70
表題作について。逆説と切り返しのユーモアが素敵です。事前情報なしで読んだら本書はシリーズ最終巻とのこと・・・あらららら。機会があれば遡ってみたいと思える作品でした。2023/04/15

イシグロ

19
ブラウン神父、5冊目にして最後となる短編集。 国産ミステリの近作ばかり読んでいた身体からすると、チェスタトンのひねくれた上にひねこびた文体は読み辛く、なかなか難渋しました。 しかし、ブラウン神父ものがどういうミステリかと言うと、見た目とは違う真実がブラウン神父にだけは見えてしまう、という話で、なぜ神父にだけそれが見えてしまうのかというと、彼だけが偏見や思い込みから自由だから。 でも、読者は騙されてくれないと困るわけで、このひねた文体はそのために必要なんですね。 『古書の呪い』『とけない問題』が秀逸でした。2021/04/30

のざきち

17
ブラウン神父シリーズ第五短編集にして最終巻。前四短編集同様、いずれの作品もチェスタトン特有の逆説とユーモアに溢れている印象です。推しは、その本を開いた者は跡形もなく消えてしまうと伝わる通りの事件を描いた有名作「古書の呪い」と相棒フランボウがまだ引退する前の頃の冒険「とけない問題」。2020/12/05

ハルバル

13
ブラウン神父シリーズ読了なり。今巻は一応流し読みではなく伏線やトリックを意識しながら読みましたが、それでも気持ちよく騙されました。大真面目にボケをかましたり、とても幻想的だったりと語りが巧すぎ。神出鬼没、しかも頭が切れすぎて一人突っ走っちゃって言葉足らずなせいで誤認逮捕に手を貸しちゃうブラウン神父、面白すぎる。好きな作品は、タイトルの不気味さとは裏腹にとっても可笑しい「古書の呪い」、最後の悲喜劇のコントラストが美しい「緑の人」、なるほどタイトルはそういう意味か…な「とけない問題」。2017/11/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12197943
  • ご注意事項

最近チェックした商品