光文社文庫<br> 雨宿り

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光文社文庫
雨宿り

  • 著者名:宮本紀子
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 光文社(2017/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334775179

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内容説明

女手ひとつで釣り宿を営むおこうの前に、一人の男が現れる。若かりし頃、二人は雨宿りをした寺で、盗賊を殺め、50両を掠めとったのだ。そして所帯を持ったが……。二度と会うとは思わなかった男との再会に動揺し、おこうは懐に包丁を忍ばせて――。第6回小説宝石新人賞受賞の表題作を含む5つの短編、それぞれの登場人物が、複雑に絡み合う時代小説連作集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タイ子

75
初読み作家さん。また一人、他の作品も読んでみたい作家さんが増えました。5つの短編集になっていて、最初の物語の脇役だった登場人物が次の収録作で主役となり、前の物語に繋いでいくというよくある連作短編よりもうちょっと上を行く上手い手法。どれも人の生きざまを切々と語っていて、胸にグッとくる作品も。生きていくには何が必要か、お金、男、女、家族、底辺まで堕ちた人間が諦めずに這い上がり、たとえ後ろ指を指されようとも自分の道を見つけていく。久しぶりに鋭い時代小説を読んだ。2020/04/18

ぷく

22
生きていくのに、おんなもおとこも、貧も富も、老も若もない。揺るぎない核さえあれば、どこに流れ着こうがひとはひととして生きていく、生きていかねばならない。この世に溢れる甘さ、苦さ。それに溺れることなく、自らの道をこれと定めて進む人々のしたたかさ。そこに例え日が当たらなくても、泳ぎ切る強さ。改めて「生きる」と言うことを深く考えた一冊。連作短編集ではあるが、大っぴらな感じがなく、非常に新鮮な構成だった。中でも、最終章のツネの告白が胸に響く。読書メーターで知った作品。大収穫。2020/05/31

ひさか

11
小説宝石2012年6月号、2013年1月号掲載の2編と書下ろし3編を加えて2014年3月光文社から刊行。2017年8月光文社文庫化。タイトルの「雨宿り」は2017年の第6回小説宝石新人賞受賞。「遠回り」「真似事」の2編が良い。他は、辛辣な話が多く、後味が少し悪かったです。2017/10/05

たーくん

10
これは好き。他の作品も読みたいです。→→→女手ひとつで釣り宿を営むおこうの前に、一人の男が現れる。若かりし頃、二人は雨宿りをした寺で、盗賊を殺め、五十両を掠めとったのだ。そして所帯を持ったが…。二度と会うとは思わなかった男との再会に動揺し、おこうは懐に包丁を忍ばせて―。第6回小説宝石新人賞受賞の表題作を含む五つの短編、それぞれの登場人物が、複雑に絡み合う時代小説連作集。 2018/07/25

りょう

7
こちらで、お友だちが読んでいらっしゃるのをみて、初めて読んだ作家さん。短編集かとおもったら、連作で、せつなく、つらく、力強く、よかったです。新しい作家さんとのであいがうれしいです。ありがとうございます。2019/12/30

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