内容説明
『論考』によって「語りえぬもの」を設定し、「語る」ことに制約を課したウィトゲンシュタイン。
経ることおよそ10年、止むことなき哲学的思考はついに「言語の限界」の地平をにらみ、自ら建設した巨大な「沈黙」の体系に挑み始める。
ウィトゲンシュタイン後期思想を繙く鍵である「教育学」。コミュニケーションに内在する宿命的なパラドクスを解きほぐし、「教えること」の意味を根底から問い直す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
センケイ (線形)
4
少々難読だが、分類問題において記号接地すべきか、極限環境でのそうした問題を広い概念世界に応用できるのか、といった諸イメージが大変示唆に富む。加えて学習を開始できる条件についても賛否様々な見解が紹介されるため、やはり機械学習の汎用モデルを志すのであれば是非とも目を通したい一冊と言える。言語で取り扱いできる限界とその更新可能性についても議論があり、科学哲学とも通じる箇所にまた別の面白さがある。まだ理解の漠然としているところは、他の本も合わせつつ理解を膨らませていきたい。2019/06/27
Go_with_twill
3
言語ゲームや、他者性など、私自身が今まで知らなかった哲学者ウィトゲンシュタインの教育への情熱を知ることができて興味深かった。 中でも、どれだけ突き詰めようとも言語化できないものはあって、それが分かっていながらも無駄になってしまう努力を続ける人間、というところに共感しました。伝えるという作業を日々している以上、この部分を忘れずまた少しでも克服できるようにしないとなぁと思いましたね。2017/09/18
すんだ
0
※初め1/5程度のみ <一言><メモ>Witgensteinの言語論的転回に影響されて、「価値中立的な方法」である分析的教育学が登場/建築家の言語ゲームこそ原初の言語ゲームである:言葉と指示対象の一対一対応をベースとしたコミュニケーション/但し原初の言語ゲームは、言語ゲームの原初のあり方として想定されるのみであり、現実には、言葉を覚え始める子供においてすら起こらない(後代学者の解釈) ※記述内容を厳密に振り返らずに書いているため言葉の用法等にずれのある可能性あり2017/08/20
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