内容説明
伊勢の豪商竹川竹斎、幕臣勝麟太郎(海舟)ら近世日本人の海軍認識、咸臨丸米国派遣の成果と課題、鑑船運用や経費執行の状況、人事システムの構築、第二次幕長戦争における戦闘の様相、明治政府への移管など、幕末期に江戸幕府が創設した近代海軍、いわゆる幕府海軍の軍事組織としての活動実態を、広範な史料を駆使して明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫
8
図書館本。黒船来航以降、幕府が創設した海軍の実態を、さま座な資料を駆使して解き明かそうとした本。13年という決して長くない時間の中で、人事システムや軍艦の運用などある一定のレベルにまで上り詰めた半面、軍艦を艦隊として運用する技術など未熟のままに終わってしまった部分も指摘されている。幕府が瓦解して明治政府が海軍を立ち上げた時、実務・技術者レベルで幕府海軍を支えた人たちが相当数が出仕していて、初期の海軍設立を支えていた。それだけの実力を有していたということなんだろう。2018/09/12
秋津
0
外国船の来航が相次ぎ、海防の必要性が叫ばれた幕末期における海軍建設、そして「幕府海軍」と「帝国海軍」の(非)連続性を未活用史料を用いて丁寧に考察されています。 当初、近世日本の伝統的な海上軍事力概念を引き継ぎ「海軍と海運の一致」という思想の元に整備され、次代に艦船、施設、多くの人材を提供した(との言い方が適切かどうか…)帝国海軍の事実上の母体、そして「近世ー近代」の結節点となる「幕府海軍」の実像について面白く拝読。 フリート・アクション能力やシーマンシップの欠如など、海上自衛官出身の著者ならではの指摘も。2017/12/24
あまたあるほし
0
未開の荒野を切り開く素晴らしい研究。勝海舟がどれだけとんでもない出世をしたのか。幕府海軍がきちんとした運用まではいたってなかったところは流石の指摘。安易な幕府海軍への盲信を否定している。さらに面白いのは、幕府海軍から明治海軍への人材の流れ。ここを詰められてたらかなり面白いぞ。2017/08/08
takao
0
ふむ2025/06/15
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