内容説明
「好き」だけじゃ幸せになれない女のリアル。
真紀と佳乃と未央は、大学時代の女友達。35歳になった3人は、真紀は独身、佳乃は子育てに追われ、未央は夫と別居して一人暮らしを満喫中と、それぞれの道を歩んでいる。
母と二人暮らしの真紀は、母親に彼との結婚をせっつかれ落ち着かない日々。とはいえ、今おつきあいしている彼が、一生をともに歩む伴侶としてベストなのか答えが見つからないまま時は過ぎゆくばかり。この人と結婚したいのか、それともただ結婚しておいた方がいいと思っているだけなのか、揺れる35歳独身女性の心理をリアルに描き出す。自由奔放な暮らしがうらやましく見えていた未央にも、家庭生活が充実しているように見える佳乃にも、実は深い悩みがあることを知った真紀。女の本当の幸せって何?最後に真紀が下した決断は……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
459
初読み作家さんだがR18大賞受賞者だそうで、タイトルにも惹かれ。日本人ってつくづく「偏差値」の好きな人種だなぁと思う。タイトルから既婚女性の(友人間での)マウントのとりあい小説かと思えば、それらしいのは前半のみ。あとは主人公のダメダメな自己評価と、それに釣り合うダメダメな男たちとの恋愛ごっこ。終盤、大震災を絡ませたのは少々ズルいというか無理があるというか。R18出身だけあってお色気(死語?笑)もあり、なんだかんだ引っ張られて一気読み。あんまり男性には読ませたくないよね(笑)2022/01/09
のんちゃん
17
真紀、未央、佳乃の3人は女子大時代の親友で35歳。未央は2度の結婚経験者で佳乃は裕福な専業主婦。真紀は恋人はいるものの、その彼は横柄で将来への進展は望めない。真紀は2人に嫉妬し、自分が惨めだ。そんな時、東日本大震災が起き、それぞれの事情が浮き彫りになる。今回も深澤作品らしく女の嫌な面や浅はかさ、はかなさ等などが満載の作品となっている。嫌な気がしながらも真紀の心情を理解できるのは、私も心の中にそんな感情を飼っているからだろう。芯は真面目で頑張り屋のめぐりあいの悪い真紀の幸せを願わずにはいられなかった。2020/06/13
まつこ
13
う~ん、主人公・真紀にあまり共感できなかった。アラフォー独身で焦ったり計算高くなったりするのはしょうがないですが、妙なプライドの高さが可愛くない…(笑)。大地震で人生変わることもあるのは納得です。2018/04/02
丸々ころりん
11
35歳独身の真紀を中心にバツイチ既婚の真央,裕福な専業主婦佳乃の物語。真紀は本心を誰にも見せない。 人間関係も偏差値というより物差しで測る。 東日本大震災が起こり,人恋しさがますが、素直になれない。 恋人の裏切りの言い訳,自分のプライドだけでは幸せになれない。少し素直になって自分を大切に生きることが幸せの第一歩。2022/09/24
二人娘の父
8
伴侶とはなにか。考えたこともなかった。考えてみれば、深沢さんは「海を抱いて月に眠る」発刊時のインタビューで、この作品で在日をテーマにすることに、ある種の特別な思いと感情の転換があったようなお話をされていた。そういう文脈で考えれば、それ以前の作品との違いというのは、読み手にとっても考えなければならないことかもしれない。2023/01/29
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