岩波新書<br> 異才,発見! - 枠を飛び出す子どもたち

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岩波新書
異才,発見! - 枠を飛び出す子どもたち

  • 著者名:伊藤史織
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 岩波書店(2017/09発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004316596

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内容説明

発達障害や学習障害などが原因で,「変わった奴」だと学校から疎外され,学ぶ機会を失ってきた子どもたちは多い.東京大学先端科学技術研究所の中邑賢龍氏が立ち上げた「異才発掘プロジェクト」は,教育現場の枠を飛び出した彼らの学びを応援してきた.彼らへの取材で浮き彫りになる,本当の教育とは――.

目次

目  次
   はじめに

 第一章 枠をはみ出す子ども
  リビング・ライブラリー
  難病を乗り越え大学に合格した「本」
  平等と公平
  アスペルガー症候群が社会で生きる「本」
  ちょっと変わった子を育てる親として
  突然のできごと
  小児病棟
  トラウマを抱えた子育て
  小学校選び
  緩やかな枠の中に入る
  子どもへの期待
  中学生の成長期
  高校進学
  学校の枠からはみ出して、自分らしく生きる
  挑戦する気持ちがあれば、それだけでいいボクシング元世界チャンピオン・輪島功一さんに聞く
  貧困の中から生まれた才能
  好きなことなら続けられる
  居場所を作る
  不登校から暴走族の総長を経て人気絵本作家になる絵本作家・のぶみさんに聞く
  いじめを受けて不登校
  お母さん、子どもたちと向き合って!
  ろくでもない大人にしかなれない
  嘘から出たまこと
  好きなことを職業にする
  大人になって必要なことはなに?

 第二章 特化した才能をつぶさない教育
  異才発掘プロジェクトとは
  中邑研究室の取組み
  突出した能力を持つ子どもたち
  特異な才能はダイヤモンドの原石
  変化する公教育の現場
  異才を伸ばすための技術
  発達障害の困難を軽減させる
  異才と呼ばれる人が生まれ、活躍しやすい社会の実現
  新たなる挑戦の始まり
  プロジェクトが動き出す
  学びの場
  開校式
  不登校なのに東大へ通う
  親ができること
  中邑先生の子ども時代
  子どもたちと格闘するスタッフ
  rocketにないもの
  教科書がない
  時間の制限がない
  計画性がない
  目的がない
  友達はいらない
  子ども扱いしない

 第三章 特化した才能を伸ばすプログラム
  rocketのプログラム
  体験を通して知識を俯瞰する abl(activity based learning)
  解剖して食す
  非常識が生み出すイノベーション デジタル飯
  プロジェクトを通して物事の進め方を学ぶ
  pbl(project based learning)
  北海道の原野で、自分のフォークとナイフを作る
  国内外への研修旅行
  サイバスロンとアウシュビッツを結びつけ、今の世の中を考えよ
  トップランナー講義
  ミドリムシが地球を救う
  仕事と遊び、リアルとバーチャル

 第四章 「人とは違う」を恐れない社会へ
  日本の教育について──子どもたちの議論
  学校ってどんなとこ?
  なぜ学校に行かないのか
  組織の中で活かされるための教育
  多様性を受け入れる社会の中での教育
  学校に行かなくてもできることは格好いい?
  学校がよくなるためにはどうすればよいか
  不登校の子どもの気持ち・家族の気持ち
  不登校を楽しむ
  挑発する教育
  ありのままで特化した才能を伸ばす
  中邑先生についていけない
  これからのrocket
  みんなと一緒じゃなくてもだいじょうぶ
  普通じゃない
  「人並み」を基準にしない
  とことん向き合う
  本当に必要なもの

 中邑先生インタビュー
   あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

360
第1章は、著者自身の子育てのことなどが語られるために、やや焦点を結びにくいが(共感において無駄だとは思わない)、ここで語らんとしていることは、すべての子どもが枠組みに入ることができないということ。第2章以降では東大の中邑研究室で行われている実験的な試みが紹介される。既成の学校教育とは違って随分ユニークである。予算も十分に付いているようで今後の成果が期待されている。タイトルからは様々な「異才」の子どもが登場するのかと思いそうなのだが、ここではもっぱらプログラムの斬新性「挑発する教育」に焦点が置かれている。2020/10/14

KAZOO

110
日本の場合の子どもの教育に関しては、規制枠にはめようというケースがほとんどで、ある意味平均的な人間ばかりになってしまうのでしょう。そこの問題点などを如何に解決していくかという取組を地道に行っていることがかかれています。やはり単一民族だと枠からはみ出る子どもは異物なのでしょうね。海外ではいろいろありますが、家庭教師をつけて学校にはいかせない、とか飛び級とかいろいろありますが。2017/07/26

さおり

41
お仕事関係の知り合いの間ではよく話題に上がるROCKET。しかし、実際何がどうなのかよくわかっていなかったので、その一年目に密着した本を読んでみました。著者の伊藤さんは内部の人ではなく密着取材をしているのですが、伊藤さんのお子さんもいわゆる「普通の子」ではなかったとのことで、ご自身の子育てや考えがあらゆる場面に登場するので、ルポルタージュというよりエッセイっぽかったです。最後には中邑先生のインタビューも載ってました。すばらしいと思うところも共感できるところもそれはどうかな?なところもいろいろありました。2019/09/24

けんとまん1007

30
本来、人にはいろいろな生き方ががあっていいものだと思う。しかし、今のこの国では、いかに画一化するかが最優先されている。しかも、その中で、特別な才能を・・・という、まことに、勝手なロジックが蔓延っている。異才。一般的な平均的なところには収まらないが、優れた才能を持った子どもたちはいる。それを、生きやすい環境を作るだけでなく、触発することで、さらに伸ばすという視点。人はいろいろあっていいのだというのが、その根本にある。視点を拡げて考えると、思考が拡がる。2019/01/23

zoe

19
100個学んで1,2個が役に立てばいいじゃない?でかい。人間がでか過ぎる。そりゃ、100個学んだら100個役に立てばいいけれど、1×1から10×10を覚えた100と世界中のまだ誰も知らない楽しい100個から選ぶ1個は全然違うから、という101ページ。子供の能力は、先生との関係で伸び率は変わると。大人だって同じと強く思った182ページ。2020/09/19

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